集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。』(青柳碧人・著)

花0325。 雨の日になりました。  暖かった昨日から一転、気温の上がらない寒い日でした。  “日本昔ばなし×本格ミステリ”の新刊『赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。』(双葉社・刊)を、わくわくして読みました。
 前作『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』でミステリー界に衝撃のデビューを果たした赤ずきんに相棒ができました。  その名はピノキオ! とある目的があって一緒に旅をするのですが、ゆく先々でまたもや事件が発生します。  『白雪姫』『ハーメルンの笛吹き男』『三匹の子豚』……。  世界のみんなが知っている童話をベースにした連作本格ミステリ第二弾。  今作も、あの決め台詞が炸裂します。
 今回のお話は、赤ずきんが「木でできた人形の腕」を拾ったところから始まります。  その“”は、意思をもって指が動きます。  ペンを握らせると、紙に文字を書き始め…。  その言葉を見たお母さんが言います。
赤ずきん、あなた、ピノキオくんを助けてあげなさい」 「私が?」 「腕を拾ってきた縁じゃない」
 腕は、“魔女がばらばらにしたピノキオ”のもの。赤ずきんピノキオの腕が、旅に出かけます。  最初に出会ったのは“キツネのアントニオ”の死体、その犯人に仕立て上げられそうになり…。  赤ずきんの行くところ“殺人事件”があり、「こういうの得意でしょ」と探偵役にされ、「「こういうの」って言わないの」と怒るが、どんどんと事件の謎を解いていきます。  そのトリックは…。そして、真犯人は…。  本作も、話を読む前、読み終えて、それぞれの昔話・原作を読み返すと、違った世界が表れそうです。  赤ずきん、そしてピノキオと一緒に、旅を楽しみ、謎解きを楽しみませんか。お薦めです。 【参考】(目次にかえて)  本書の“元になった昔話”を、サイト「福娘童話集」で、改めて確かめてはいかがですか。   ■ 目撃者は木偶の坊 → ◇ピノッキオ(ピノキオ)   ■ 女たちの毒リンゴ → ◇白雪姫   ハーメルンの最終審判 → ◇ハメルンの笛吹◇ブレーメンの音楽隊   ■(幕間)ティモシーまちかど人形劇   ■ なかよし子豚の三つの密室 → ◇三匹の子ブタ 【関連】   ◇青柳碧人 (@aoyagi)Twitter)   ◇『むかしむかしあるところに、死体がありました。』公式サイト双葉社)   ◇『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(青柳碧人・著)(2020/10/03 集団「Emication」)   ◇『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(青柳碧人・著)(2020/10/10 集団「Emication」)   ◇『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』(青柳碧人・著)(2022/01/29 集団「Emication」)