集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

今日は「節分」 (備忘録を兼ねて)

節分0203。 今日は「節分(せつぶん/せちぶん)」です。  暦では、「四季(春・夏・秋・冬)の始まりの日の前日」のことで、年に4回ありますが、特に断りがなければ「立春の前日」を指しています。  旧暦で“立春を新年”とすることから、“節分は大晦日”にあたります。新しい年を迎えるために、前年の邪気や厄病を追い払い、幸福招来を祈願して「鬼遺(や)らい」の儀式が執り行われました。  こうした習わしが、柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立て、豆をまいて、邪気を追い払う追儺の行事として続いています。
  恵方
 「恵方」は、その年の十干によって定められる、最もよいとされる方角で、その方向に歳徳神がいるとされます。  今年の恵方は「南南東」です。恵方0203。
丙・辛の年 丙(巳午の間)≒南南東    西暦年の末尾 1,6 丁・壬の年 壬(亥子の間)≒北北西    西暦年の末尾 2,7 戊・癸の年 丙(巳午の間)≒南南東    西暦年の末尾 3,8 甲・己の年 甲(寅卯の間)≒東北東    西暦年の末尾 4,9 乙・庚の年 庚(申酉の間)≒西南西    西暦年の末尾 0,5
◇おまけ 「恵方巻」についてのメモを掲載。    ◇「節分」の話題は,何?(2017/02/01 集団「Emication」)
 「巻き寿司の丸かぶり 」が、コンビニ戦略(?)で全国区になり、鰯の頭と柊の葉を門に挿しておくという“こと”を知らない子供が増えてしまいました。  時代が変わったと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、古くからの習慣、風習には、生きていく智恵が隠れているものです。“非科学的だ”とされた東洋医学も、西洋医学以上の力を発揮する場面もあります。  新しいもの古いものが“共存・共生”していくことが、これからの生き方に大切だと思うのですが、いかがでしょうか。
  追儺(ついな)の始まり
 文武天皇の世、慶雲3年(706年)に疫病がはやり多くの百姓が死んだため、「土牛」を作って疫気を祓ったという記事が、続日本書紀に出てくるそうです。それが、追儺の行事の始まりであるとされています。  この土牛を使う儀式は、中国の礼記に「土牛を作りて寒気を送る」とあることを参考にしたものと思われますが、陰陽師たちによってやり方が整えられ、平安時代の頃には、次のような形に発達していました。 追儺0203。 大寒の日に、宮中の12の門に、12組の土牛童子を立てます。これは、童子が牛を引く形の人形でですが、東の陽明門・待賢門には青い土牛童子、南の美福門・朱雀門には赤い土牛童子、西の談天門・藻壁門には白い土牛童子、北の安嘉門・偉鑒門には黒い土牛童子、そして残りの東の郁芳門・南の皇嘉門・西の殷富門・北の達智門には黄色い土牛童子を立て ます。これを立春の日の前夜半時に撤去するのだそうです。  この5色の配置は,五行の配色となっているそうです。  また、「」という字は、「おに」と読んでいる訳ですが、「おに」という日本語はもともと、「おん」つまり「」のことです。目に見えない気、主として邪気のことを「おに」と言ったわけですが、十二支の丑というのも陰陽でいうと陰になります。いろいろと、節分の行事には、符合があります。  ちなみに、鬼が牛の角をつけ虎の皮のパンツをはくようになったのは、後世のことです。このときも、鬼門が丑寅の方角なので、牛と虎に関したものを身につけるようになったといわれます。
  ◇豆まき
 豆まきでは、年男(その年の干支の生まれの人:今年12,24,36,48,60,72,84,96,108,120歳…になる男の人)、あるいは一家の主人が、「福は内、鬼は外」といいながら煎った大豆をまき、みんなが自分の年の数だけ豆を食べるとこれから、一年病気にならないと言われています。また、妊婦のいる家庭では、この豆を安産のお守りにもするそうです。もともと、宮中の行事が一般家庭に普及したものとされています。  さて、この大豆ですが、硬く、 硬いものというのは、「木火土金水」の五行では、「」に属します。この大豆は、最初煎ることによって火気にあてられ、「火剋金」の原理で剋された上に、「鬼は外」といって外にまかれて捨てられたり、「福は内」といってまかれてから人々に食べられたりして、豆はみんな「やっつけられてしまいます」。  古来、疫病や災厄というのも金気に属するものと考えられていました。ですから、豆というのは、鬼をやっつける道具でありながら、実は鬼そのものでもあるわけです。  豆まきというのは、邪気を祓うとともに、「金」の気を剋することで「金剋木」で、金気に剋されるはずの「木」の気、つまり、春の気を助ける行事、春を呼ぶ行事でもあるのです。
 豆まきのときに発する声は…    ※ 最近は変わったかもしれないけど ○ 仏立山真源寺(東京都台東区) →「福は内、悪魔外」 ○ 金峯山寺蔵王堂(奈良県吉野郡吉野町)→「福は内、鬼も内」 ○ 大須観音(愛知県名古屋市) →「福は内」のみ ○ 成田山新勝寺(千葉県成田市) →「福は内」のみ ○ 群馬県藤岡市鬼石地区 →「福は内、鬼は内」 ○ 宮城県村田町 →「鬼は内、福も内」 ○ 鬼頭さん、九鬼さんなど名字に「鬼」のつく家 →「鬼は外」以外の口上が多い ○ 伝統的な商家 →「鬼は内」 など
  ◇門守り
 鰯の頭柊の葉を門のところに挿しておく習慣です。これは、鰯の頭はその悪臭で、柊の葉はその先のとがったところで、鬼を追い払うからと言われています。  にんにくやネギ、髪の毛という地方もあるようです。いづれも邪気を祓うためのものだと思います。
  ◇「大江山」について
大江山0203。 “鬼退治”では、「酒呑童子」などの多くの鬼が大江山に住み、その退治に「源頼光」が任命され向かったことが有名です。その一行には「足柄山の金太郎」として有名な「坂田金時」がいました。  以下に大江山」のお話を載せています。  御伽草子に出てくる話ですので、この他にも、いろいろあるようです。    《読み物》 ◇「大江山」(昔の教科書より)    《参考;テキスト版》 ◇『大江山』(漢字に直されています) 【おまけ】  豊川市中央図書館・ジオスペース館の児童コーナーでは、「オリジナルぬり絵」が配付されています。 ぬり絵0203。 毎月絵柄が変わり、今月は「2月/3日は節分、5日は笑顔の日」です。  ぬり絵は、ホームページの〈「とびら」&「しおり」の楽しいぬりえ〉からダウンロードできます。  ※ 右の絵をクリックで「2月」へ  あなたもぬり絵をしてみませんか。