『日本の絶滅危惧知識』(吉川さやか・文/新谷尚紀・監修)
天気のよい日が続き、今日も暑くなりました。
草が伸びたので、田畑の周囲の草刈りをしました。
刈っていくと、そこを住みかとしていた虫が飛び出してきます。秋の彩る“音”を愉しませてくれる虫の棲み処を傷めて(壊して)しまいました。
今夜、虫の音は…。
表紙や裏表紙の「招き猫はあるのに…」や「ふんどしって普段まったくしめないけど…」などの言葉とゆる〜いイラストが賑やかにあった『日本の絶滅危惧知識: 百年先まで保護していきたい』(KKベストセラーズ・刊)が気になって手に取りました。
書店で、題名に“絶滅危惧”とある本は多く、ブームのようです。
このブログでも、“絶滅危惧動作図”の図書や“令和ニッポンから消えゆくモノ ランキング”を紹介しました。それらが消えるのは仕方ないけれど、懐かしさ(?)と残念な気持ちで読みました。
本書は、「正月は初詣、春はお花見、土用の丑の日にはうなぎを食べ、十五夜にはお月見をして…」といった日本古来の風習を取り上げています。現在も生活のなかにありますが、昔のまま残っているわけではなく、変遷しています。そうした古来の風習について、その本質や変遷の歴史を解説しています。
絶滅寸前の「日本のしきたり」103個を百年先まで保護したい! 日本のしきたりって、知ってるようで知らないコトばかり。本書では、昔の人には身近だった日本古来の風習に焦点を当て、「絶滅危惧知識」としてトリビア的なネタを絡めつつゆるっと解説しています。なんだかくすっと笑える挿し絵も必見!幅広い世代に愛される天才棋士「ひふみん」こと加藤一二三先生も大絶賛です。 監修は「チコちゃんに叱れる!」でもお馴染みの、日本の民俗学者の第一人者・新谷尚紀先生。 親子はもちろん、おじいちゃん・おばあちゃんとも楽しく読めて、学べる! 家族で話が弾む!!一つの知識について、見開きの右ページでゴシックの大文字で「紅色と朱色。どっちも同じ色かと思っていたら、赤は赤でも違いがあるらしい。」のように述べ、イラストがあります。左ページは2段組みで詳しく解説しています。昭和時代のテレビ番組であれば、この見開きを読み終え「へ〜。へぇ〜。へぇ〜。…」の連打となるでしょう。 章(内容のまとまり)ごとに読んでも、気になる項(知識)を選んでも、知っている知識であっても「そうだったんだ」と、新しい知識が得られます。 それを知ったからといって…。 トリビア・豆知識です。楽しみましょう。 コラムにあった言葉から
【使ってみたい】○石部金吉 ○乳母日傘 ○昼行燈 ○月夜鳥 ○吝太郎 ○きそきそ ○ぞべらぞべら ○もそろもそろ ○えごえご ○しゅんしゅん ○しょぎしょぎ 【飲んでみたい】○バタバタ茶 ○ぼてぼて茶 ○かっぽ茶 ○はんず茶 ○ブクブク茶 【食べてみたい】○もってのほか(山形) ○べろべろ(石川) ○へぼ(岐阜など) ○ゆうれい寿司(山口) ○一文字ぐるぐる(熊本)
目次 はじめに 第一章 縁起にまつわる絶滅危惧知識 コラム 使ってみたい!絶滅危惧言葉 人となり編 第二章 行事にまつわる絶滅危惧知識 コラム 使ってみたい!絶滅危惧言葉 様子をあらわす言葉編 第三章 衣食住にまつわる絶滅危惧知識 コラム 飲んでみたい!ヘンな名前のお茶5選 第四章 生活と文化にまつわる絶滅危惧知識 コラム 食べてみたい!ヘンな名前の郷土料理5選 巻末特集 「日本人なら知っておきたい和の植物図鑑」 おわりに 巻末文献【関連】 ◇makomo (@makomotaro)(Twitter) ◇makomo (@makomotaro)(Instagram photos and videos)