『夢のユニバーサルシアター』(平塚千穂子・著)
雨の日になりました。肌寒く,セーターが恋しい一日でした。
今日は「メーデー(May Day)」です。ニュースが「第93回メーデー中央大会が代々木公園で開かれ…。」と伝えていました。
みなさんには,どんな一日でしたか。
「いい話の図書館」で38冊目の図書『夢のユニバーサルシアター』(読書工房・刊)です。前回に続いて積読になってしまっていました。
本に恋する小林店長は,「本に恋する店主の呟き新聞」に
?【「いい話の図書館」】
◇最近紹介した本
◇『青山に在り』(篠綾子・著)(2022/03/26)
◇『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』(原田ひ香・著)(2022/02/23)
◇『死ぬときに後悔しない生き方』(内藤いづみ・著)(2022/01/10)
◇『本が紡いだ五つの奇跡』(森沢明夫・著)(2021/12/23)
◇『川があふれた! まちが沈んだ日』(古山拓・絵/チームキジ馬くん・編)(2020/11/01)
*以前に紹介した本は
☆カテゴリー「いい話の図書館」から
「いい話の図書館」とは… 本との出逢いは,人生を変えます。辛い時,悲しい時,苦しい時,一冊の本が「生きる希望」を授けてくれます。
そこで,ステキな本との出会いを提供する「いい話の図書館」を全国津々浦々に作ったら,どんなに素晴らしいだろうと考えて館主を募集しております。「いい話の図書館」の館主のお仕事は,本棚にステキな本を並べて多くの人に自由に読んでいただくこと。そのステキな本は,テレビをはじめ,マスコミでも話題の小林書店のカリスマ店主,小林由美子さんが心を込めて推薦する本です。
◇いい話の図書館【申込】
◇小林書店さん (@cobasho.ai)(Instagram写真と動画)
◇志賀内 泰弘(Facebook)
今月の新聞に書いた通りです。いい話の図書館主のみなさんにぜひ読んでいただきたいと思いました。そして回りの人たちに広めていっていただけたら,知らなかったことに気づけたら,もっともっと生きやすくなりそうです。とメッセージを載せています。 このメッセージでは,「新聞に書いた…,どんなこと??」「回りの人たちに広めていって…,何を??」と思われそうですが,本書で,著者のこと,シネマ・チュプキのことに触れると,その行動と熱量に「もっと○○を…」と落ち着かなくなります。 「もっと知りたい」と人を訪ねるかもしれません。 「映画を観よう」とシネマ・チュプキに出かけるかもしれません。 「ここにも作ろう」と人と相談を始めるかもしれません。 「自分も…」と…。 出版社の紹介文に,
視覚障害者も映画を楽しむことができるツール「音声ガイド」。本書では、音声ガイドの制作者であり、日本初のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」の創設者でもある著者のこれまでの活動を中心に、新しい映画の形、これからの映画館のあり方について提案します。とあるように,映画を視覚障害者も楽しめるガイドの制作,その環境,ツールの広がりを進め,それが「いつでも音声ガイド付きで映画を楽しむことができる自前の映画館をいつか創りたい!」の実現に向かうようすが述べられています。 本文は,ページの4分の3ほどにあり,下部に用語や出来事の解説・説明が載っています。障害について,映画について,制度についてなど,“知る”ことを補助してくれます。 読み終えたとき,奥付を見て「あれっ」と感じた記載がありました。
[本書で使用している紙] 本文:b7クリーム A判T目 45.5kg(日本製紙) (略) [本書で使用しているフォント] 遊明朝体02 OTF R 遊明朝体五号かな OTF R (略)手元にある本では,同様の記載は見当たりませんでした。 視覚障害,ユニバーサル(デザイン)を意識し,これらの情報が載せられているのでしょう。 CHAPTER 3 では,映画『ローマの休日』を題材に“音声ガイド”の作り方のポイントが紹介されています。 この場面で,何を伝えるか。それは誰の目なのか。どんな映画の楽しみ方をするか。… この章を読むと,音声ガイドを手にして映画『ローマの休日』を観たくなりました。 “夢の実現”に,あなたの背を押してくれる一冊になるでしょう。 いかがですか。 読書メモより
○(略) もしかすると怒られてしまうのではないかと考えていました。見えない状態を過剰に気づかうことこそ,「視覚に障害がってかわいそう」という晴眼者の傲慢なのですが,だからといって,「視覚障害者に向けた『街の灯』の上映会は,誰もやったことがなくてクレイジー!」と(略) ○ さまざまなメディアがセンセーショナルに取り上げてくれたのですが,ニュースとなった翌日,北区の保健所の方が飛んできて,「映画館なんて申請は受けていませんけど,どういうことですか」とおっしゃるのです。 ○ もしかしたら目に見えない不思議な力が働き,周りの人の口を使って,私にやるべきことを伝えようとしているのではないかとさえ思ってしまうほどでした。 ○ 劇場が森のなかのイメージということもあったので,岩浪さんはこの音響システムを「フォレストサウンド」と名付けてくれました。 ○(田中) 「見える人はそれがパッと観てそう感じるんだ」とか「どうして悲しいってわかるの?」とかね。 ○ このように,音だけでは「何だろう?」と思ってしまう場面に対して,視覚的な情報を補っていくことが音声ガイドの役割となります。 ○ 「間を埋める」ではなく,「間も大事」ということに意識を向けてください。
もくじ CHAPTER 1 シネマ・チュプキ・タバタができるまで CHAPTER 2 制作者とモニターが語る音声ガイド CHAPTER 3 音声ガイドで読む映画『ローマの休日』とガイドづくりのポイント おわりに JR田端駅からシネマ・チュプキ・タバタまでのアクセス【関連】 ◇平塚 千穂子(Facebook) ◇CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ) ☆ 次の動画は,クラウドファンディング(MotionGallery)サイトに掲載されたもの。