集団「Emication」別館

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『算数からはじめて 一生使える確率・統計』(佐々木彈・著)

チューリップ0402。  曇り空の日で,今日も寒い一日でした。  ニュースで,新年度を迎えた昨日(4/1),官公庁や企業で入社式のあったことを伝えていました。新型コロナ禍が続いていますが,まん延防止等重点措置が解除され,3年ぶりに新入社員を一堂に集めて開催する企業が多かったようです。  自治体の首長,企業のトップは,新入社員に向け“何を語った”のでしょう。部外秘の内容もあるでしょうが,“新型コロナ禍の先”を創っていく新人に向けた言葉は,顧客・市民からの企業イメージ,企業価値を高めるものになると思います。  入社式の言葉を,自ら“発信”している自治体・企業が,これからさらに成長するのでしょうね。  図書館の書架で“算数”の文字と“確率・統計”の内容が気になって手にした『算数からはじめて 一生使える確率・統計』(河出書房新社・刊)です。  手にしたとき,算数の文字から“小学生でも分かる”ように記述された内容を想像しました。
 「降水確率50%」は、予報に自信がないという意味? 宝くじ屋はなぜ潰れないのか? 元気な人が健康診断で引っかかるのは、産業医のヒマつぶし? 学校の成績はいったい何を測っているのか?…  確率・統計を身につけて、世の中の出来事を説明せよ!小・中・高の算数と数学を学び直しながら、統計学的「考え方」を身につける。「用語や公式」ではなく「考え方」を知って使いこなせ! 習うより慣れろ!やればやるほど身につく「練習問題」付き。
 勘違いでした。  統計・確率について,日常生活で出合う内容から小学校の内容と“身近な”ところから始め,続いて中学校,高等学校の「確率・統計」の内容,そして社会人が出会う内容へと広げています。  “分かりやすい記述”になっています。例題や図版から具体的に捉えられるようになっており,節や章の終わりの問題で理解を確かめられます。  しかし,読み始めて
仮説,不変推定,統計的には自明,「正常」範囲内,偶然変動,仮設検定,分布密度…
といった言葉が出てくると,算数数学に苦手意識のある方は,そこで止まってしまうかもしれません。  また,1ページの文字量が多いことで,読みづらさがありそうです。  みなさんにお薦めとは言いにくいですが,本書の内容は社会人に役立つ“統計学的考え方”です。  あなたの生活に確率・統計を活かしていますか。
   目次 はじめに 序章 日常生活と確率・統計 基礎編 リテラシーとしての確率・統計  第1章 小学校算数の「統計」――表とグラフ  第2章 記述統計――数値で見るデータの性質  第3章 小中学校の「確率」――場合の数、集合 理論編 確率・統計で物事を見聞する  第4章 高校数学からの「統計」――確率と統計の架橋  第5章 データから事実を復元する――推定  第6章 データにより仮説の真贋を鑑別する――検定 応用編 確率・統計を実用する  第7章 確率・統計で現実を説明する――計量分析  第8章 確率・統計で行動する――意思決定理論 終わりに 練習問題略解 後註・参考資料
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