『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(福井県立図書館・著)
風は強めでしたが,気持ちの良い晴れで,気温の高い暖かい日でした。
用事があって高速道路を走ると,これまでより通行量が多く,そして遠方のナンバーが目立ちました。途中の観光地近くでは,駅からの道路に人の列ができていました。
新型コロナウイルス感染症への予防に努めながら,春を楽しんでいるようでした。
面白い本を見つけたと楽しくなって手にした『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(講談社・刊)です。
この本は,福井県立図書館のレファレンスで記録された“覚え違いタイトル”から選りすぐりの90作品(?)が紹介されています。
本の正確なタイトルは、なかなか覚えづらいもの。そしてうっかり間違って覚えたタイトルを文字通りに想像してみたら、とんでもなくシュールでおもしろすぎる事態になっていることもしばしば。 そんな図書館利用者さんの「覚え違いタイトル」の実例を集め、HPで公開しているのが、福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」。本を開くと,そこに挟まったものがありました。栞かと思ったら,それは福井県立図書館の“貸出カード”で,挟んでいるのではなく綴じてありました。カードに印刷された書名をペンで消し,新しい書名のゴム印が押してありました。その書名は…。 最初は,「探しています 01」で,黄色の台紙に「夏目漱石の『僕ちゃん』お借りできます?」とあり,イラストが添えられています。 これは分かります。ページを捲ると「こちらでしょうか」と,書名と分かりやすい説明が書かれています。その枠の下に図書の表紙,書名・著者・出版社・出版年などが載っています。 カウンターを訪れた方が,どのように覚え違いをしたのか,本を読むというより,クイズを解いているような感じです。 90冊が同じ形で紹介されており,気になるグループ,パッと開いたページ,どこからでも楽しめます。 覚え違いは続きます。
『下町のロボット』ってありますか? 恩田陸の『なんとかのカーニバル』ってタイトルだったと思うんだけど… 『おじおじのたんじょうび』はどこにありますか? 『オニのいましめ』はどこでしょう? 『これこれちこうようれ』ありますか? なんかが強く吹きすぎてる本なんだけど…… ラムネかサイダーみたいな名前の新人作家/ミステリーで何かの賞を受賞した人 ……探している本が分かりますか。 はじめにを読んでいて,一冊の本が思い浮かびました。
『お尋ね者は図書館まで』を探してて……の本でした。本書を楽しんだ後,この方が探していた本もいかがですか。 覚え違いに笑顔になり,司書さんの検索能力に感心し,その本を読みたくなる図書です。さあ,楽しんでください。
目次 はじめに 「覚え違いタイトル集」、始めました 厳選! 覚え違いタイトル集 おしい! それはタイヘン! 気持ちはわかるけど…… ん? なんかまざってます! なんかコワいっす…… よくわかりましたね! 名前がちょっと…… そもそもレファレンスって? 司書の仕事って? おわりに みんなの図書館【関連】 ◇福井県立図書館 ◇覚え違いタイトル集(福井県立図書館)