『サラリーマン川柳 いっしん傑作選』（NHK出版・編）

　朝，青空ですが「9時頃から雨…」との予報でした。でも，そのまま青空が続きました。 　冷たい風が強く吹き，窓が鳴ります。冬の寒さです。 　日中，急に景色が白くなりました。“雪”が降ってきました。 　夕方まで雪が降ったり止んだりして，冬が戻ってきた天候でした。 　“サラリーマン川柳”の発表があると，そこから“その年の世相を述べるニュースなどが流れます。 　第34回第一生命サラリーマン川柳コンクールの応募作の中から紹介そして解説(?)している『サラリーマン川柳 いっしん傑作選』（NHK出版・刊）です。

　本書は、第34回大会の応募約6万3千句の中から、全国人気投票で選ばれたベスト100句に加え、漫画家やくみつる選、川柳作家やすみりえ選のベストテンを紹介。ゲスト選者に女優戸田菜穂を迎えた歴代傑作選では、世相を反映した秀句を取り上げます。ローカル開催の「地元サラ川」、自衛官ならではの秀句が集結した「防衛省版サラ川」も収載。川柳で元気に！

　最初に「全国人気投票ベストテン」が順に見開きで一句ずつ，「リモートで　便利な言葉　“聞こえません”」と左に，右には画面か呼びかける上司聞き流す部下のやくさんの絵が載っています。 　10句の紹介に続いて総評があります。次の選者についても，同じ構成になっています。 　それぞれの総評の見出しは

（第一生命）コロナで一新！ （やくみつる）世の中激変 （やすみりえ）コロナ禍の日々が川柳に

　新型コロナ禍が続く中で詠まれた川柳は，似たものも多かったでしょうが，そのなかで「おっ」「えへっ」「あはは」が選ばれています。 　第一生命の総評では，

　第34回コンクールは，コロナ禍という，誰もが考えもしなかった未曾有の事態の中での開催となりました。(略) 　そのような中でも，ユーモアを忘れないサラリーマン川柳は健在でした。どんな苦労も笑い飛ばせ！ とばかりに，「くすっ」と笑ってしまう，「あるある」とうなずいてしまうような作品ばかりがあつまりました。(略) 　昨年，新たに加わったドレスコードは「マスク」でした。煩わしいと思われがちなこのアイテムもサラ川になると…。

と，今年のコンクールのことから始め，川柳について述べています。

○ エコなのか どんどん増える マイバック　忘れん坊 ○ どの店も ドレスコードは マスクあり　もやし ○ 湯に浸かり 心のマスク 外す時間（とき）　ピンちゃん ○ 話聞け！ スマホいじるな！ 「メモですが」　オジサン ○ お若いと 言われマスクを 外せない　エチケット

　新型コロナ禍での川柳，鬼滅の刃の川柳…，あなたの“気になること”が詠まれた川柳…。 　本書を手に，気づくと笑顔になっていますよ。 　いかがですか。そして，あなたの川柳を第35回へ応募してみませんか。 　第5章　歴代ベストテンより

〈1991年〉　まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる 〈1992年〉　いい家内 10年経ったら おっ家内 〈1994年〉　やせてやる!! コレ食べてから やせてやる!! 〈1997年〉　わが家では 子供ポケモン パパノケモン 〈2000年〉　ドオトコム どこが混むのと 聞く上司 〈2001年〉　デジカメの エサはなんだと 孫に聞く 〈2003年〉　「課長いる？」 返ったこたえは 「いりません！」 〈2007年〉　「空気読め!!」 それより部下の 気持ち読め!! 〈2010年〉　久しぶり〜 名が出ないまま じゃあまたね〜 〈2011年〉　「宝くじ 当たれば辞める」が 合言葉 〈2014年〉　皮下脂肪 資源にできれば ノーベル賞 〈2017年〉　スポーツジム 車で行って チャリをこぐ 〈2019年〉　我が家では 最強スクラム 妻・娘

　　　目次 新しい気持ちで 選者紹介 第一章　第34回サラリーマン川柳 ベストテン 　　第一生命選　全国人気投票ベストテン 　　やくみつる選ベストテン 　　やすみりえ選ベストテン 　　第一生命選 全国人気投票ベスト100 第二章　戸田菜穂があいしたサラリーマン川柳 第三章　第34回サラリーマン川柳 トレンド傑作選 第四章　あなたの知らないサラリーマン川柳 　　−「防衛省版サラ川」と「地元サラ川」の魅力 第五章　サラ川で見る「日本のデジタル化」 歴代ベストテン ＮＨＫ出版の本 第一生命「サラリーマン川柳コンクール」のご案内

【関連】 　　◇第35回サラリーマン川柳投票受付中！（第一生命保険株式会社） 　　◇川柳作家　やすみりえ(@rie575kotonoha)（Instagram写真と動画）