集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『落語流 教えない授業のつくりかた』(立川談慶/玉置崇・著)

縄文型0216。 昨日の予報で「今夜から大雪が…」と伝えていましたが,日本海側に注意を呼びかけていましたが,当地では雪は降らないだろうと思っていました。  今朝,外を見ると畑や田が白くなっていました。  まだ寒い日が続きます。体調に気をつけるとともに,道路凍結に注意して運転したいと思います。  昨日,「東三河振興ビジョン 2030 シンポジウム 」がオンラインで開催されました。    ◇豊橋で東三河振興ビジョンシンポ(東愛知新聞)  現在の「弥生型ビジネス」に「縄文型ビジネス」(縄文の思想哲学)を注入し,そのツインドライブが必要だという話題がありました。  今,“縄文型”は…。  先週,届いた『落語流 教えない授業のつくりかた: 「知識を伝える」から、「子どもの力を引き出す」教育へ!』(誠文堂新光社・刊)を読みました。  前作『落語家直伝うまい! 授業のつくりかた』のときに,談慶氏が
 書店の「芸能」ではなく「教育論」の棚にありました。  落語本のコーナーにも置いた方が良いと書店員さんにアドバイスをしておきました!
とツイートしてみえました。  本書も題名に“授業のつくりかた”とありますが,芸能や落語のコーナーにも並んだでしょうか。  本書を手にして,まずパラパラと中を見ていきました。読んでいないので内容は分かりませんが装丁で,「ほ〜」「あれっ」と感じたことがありました。  前作がブルーを基調としたデザインで,本書はオレンジが基調と,寒色から暖色へ“変わった”と感じました。  そして,本文の“書体”が,最近読んだ図書になかった書体でした。  ポイントの地や枠,小口,イラストなどのオレンジ色,そして文字の書体から,温かさや優しさを感じました。
 子どもたちが「自ら学んで行動する」授業のコツは、落語の前座修行にあった!  2020年の学習指導要領改訂においては、論理的思考やプログラミング的思考、自ら学び、行動する力といった非認知能力を育むことが重要視されています。「自ら学び、行動する力」を育むためには、先生が答えを「教えない授業」が必要です。 (略) そこで本書では、マニュアルや答えがなく、自分で考え行動しなければならない落語家の前座修行からヒントを得て、「教えない授業」に展開する具体的な方法を紹介。
 第1章では,立川談慶氏が「授業の心構えのための一席!」を,最初にポイントを挙げ,イラストを添えて見開き2ページ,最後に玉置崇氏が210字程でAdviceを述べ,16席が語られます。  第2章は,玉置崇氏が「授業に使える実践的一席!」,立川談慶氏がOpinionを述べ,続く見開きで「実践!」と,見開き3ページで14席が語られます。  どちらも,順に読んでいくことをお勧めしますが,一席(1項目)でまとまって(完結して)いますので,気になるところ,身の向くままに読んでも良いと思います。  第3章は,「Lesson1 算数・数学(玉置先生)」と「Lesson2 道徳(談慶先生)」の“教えない授業”です。  お二人が語る“教えない授業”を,多くの先生方に知っていただきたいと思います。その先生は,これまでの指導や授業を振り返り(×反省),明日からの行動や姿勢が変わっていくことでしょう。  また,先生にお勧めするのは,30席の「見出し(タイトル)」と「ポイント」を,ノートに書き出すことです。  本書の内容に「なるほど」や「学ぶことばかり」かもしれませんが,そこに,「あなたの突っ込み」を加えます。  「談慶先生は,○○と言うけど…。」  「玉置先生の△△より…。」  「「教科書という基本が身について…」って…。「で」や「を」でなく,読みこなすって言った方が…。」  「「ほんとかなぁ」を口癖にするのは…。」  若い先生,教員を目指す学生の必読書に加えてほしい一冊です。  そしてベテランの先生には,見出しやポイントから「私だったら…」を文章にしてから,本文を読むことをオススメします。  先生,あなたの授業,あなたの学校は「教えない授業」ですか。 (おまけ)  談慶師匠もツイートしていますが,読んでいくと“誤植”があります。これから読む方は,それを見つけながら読むのも楽しめます。  でも,それって“本当に誤植”なのかな…。  読書メモより
○ 「教えてもらう立場=受信者」から,「師匠を快適にする立場=発信者」へとの大転換を促す言葉だった ○ 「受け止め方」を変えることで,師匠の小言も「アドバイス」として受信できるようになっていった ○ 習得型,暗記型でも「好奇心」を意識し,それを刺激すればそんあ授業が可能なのではと ○ ルールを守れることよりもルールをつくれる力が必要とされていくはず ○ わからないところが自覚できることはとてもよいことで, ○ 自分ならとらない行動を選択してもらいます。 ○ 談志師匠は「わかった振りをする人間」を唾棄していた ○ 「ひょっとしたら伝わらないのではないかといった邪念が,伝わらなくさせるのかしれません。相手を信じて,堂々と演じたい」 ○(授業中) 定規を使うことをいちいち指示するでしょうか。 ○ 教師は「萬事機嫌よく」ありたいものです。 ○ 外が雨なら自分が晴れればいい ○ 「教えない授業」とは手を抜く授業ではありません。ひとりでしゃべるのではなく,子どもたちを「触発させる」授業のはずです。
   Contents はじめに 第1章 立川 談慶   落語流 「教えない授業」とは? コラム1 落語のおもな登場人物の特徴 第2章 玉置 崇   実践! 「教えない授業」のつくりかた 第3章 玉置 崇&立川談慶   「教えない授業」をやってみよう コラム2 落語のおもな舞台設定 おわりに
【これまでに紹介した図書】   ◇『次世代学校ICTシステム活用術』(玉置崇・著)(2021/04/14 集団「Emication」)   ◇『先生のための「話し方」の技術』(玉置崇・菱田さつき・著)(2021/02/16 集団「Emication」)   ◇『働き方改革時代の校長・副校長のためのスクールマネジメント・ブック』(玉置崇・著)(2019/04/23 集団「Emication」)   ◇『教師の「困った!」を解決する授業術』(玉置崇・和田裕枝・共著)(2018/10/05 集団「Emication」)   ◇『深い学びが生まれる算数授業』(玉置崇・鈴木明裕・芳賀高洋・小林永児・共著)(2017/06/04 集団「Emication」)   ◇『落語家直伝うまい! 授業のつくりかた』(立川談慶・著/玉置崇・監修)(2017/03/04 集団「Emication」)   ◇『スクールリーダーのための「超」時間術』(玉置崇・著)(2016/08/31 集団「Emication」) 【関連】   ◇立川談慶 (@dankeitatekawa)Twitter)   ◇立川 談慶(@tate.kawadankei)Instagram写真と動画)   ◇立川 談慶Facebook)   ◇玉置崇Facebook)   ◇岐阜聖徳学園大学 玉置研究室 【おまけ】   ◇詩『教室はまちがうところだ』(蒔田 晋時・作)