集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

大雪。『のろいまんじゅう』(桐生環・作)

結晶0106。 厳しい寒さ,雪で真っ白な一日になりました。  正月明けから新型コロナウイルスの感染が再び広がってきました。急激なオミクロン株の感染拡大に,多くの自治体が「蔓延防止等重点措置」の適用に向け動き出しているようです。  一人ひとりにできることは,“感染予防の励行”です。
   感染予防対策MASK Mは,適切なマスク着用 Aは,アルコール等で手指消毒 Sは,遮へいとショートタイム(接触は短時間で) Kは,距離と換気,冬はこれに加え加湿(特に換気を徹底!)
感染予防0106。
 子供向けの本『のろいまんじゅう (お江戸豆吉)』(フレーベル館・刊)です。  作者や内容を承知して手にしたのではなく,題名に小さく添えられた「お江戸豆吉」や表紙の丁稚や坊さんのイラストから“江戸の怖い話”を想像して読みました。  本を開くと,目次の後に「これまでのあらすじ」があり,この本がシリーズであることを知りました。
 柳の下から、若旦那と豆吉の菓子屋をじっと見つめる謎の男。ある日、まんじゅうを見るなり「のろいまんじゅうだ!」と叫んで倒れてしまった。その日から店には不穏な噂が…。シリーズ第二弾は、ホラー&ミステリー!
 主人公は,日本橋で有名な菓子屋『鶴亀屋』に住み込みで働いていた11歳の少年 豆吉です。今は,鶴亀屋の若旦那が営む(?)小さな菓子屋で働きます。  その菓子屋を見つめる謎の男 辰五郎が発した言葉が騒動の始まりです。  まんじゅうにかけられた“のろい”を解くために,若旦那と豆吉,建具職人の辰五郎,髪結いのお竜さん,その妹 お駒,浄安寺の副住職 一玄和尚と小坊主の栄祥が,それぞれが知恵と働きで立ち向かっていきます。  「シリーズ第二弾は、ホラー&ミステリー!」と紹介されていますが,怖さよりも,登場人物と出来事が楽しく,“滑稽話”に思えました。  話の間に「豆吉のお江戸豆ちしき」のページがあり,話に出てきた言葉や場所,出来事などに関わる説明(コラム)されています。江戸のこと,町人の暮らしを知らない子供が,話の世界に入っていく助けとなるでしょう。また,「本所七不思議」を辰五郎に説明させるなど,江戸への興味をわきたてられます。  子供達がドキドキしながら楽しんで読めるお話です。  読書メモより
○ ひと息ついたのもつかの間,若旦那はせいろを手で軽くたたいた。  「小坊主さん,せいろの使い方をしらねえんだったな。せいろの底には,湯気が通るようにすきまの空いた『すのこ』うぃ敷く。『せいろ』も『すのこ』も,かまどの火でこげたり,まんじゅうの皮がくっついたりしねえように,水でぬらしてある」 ○ ただ,さっきよりも少し小さな声で,だれもがあまり聞いたことのない変わったお経を。  「のうまく さんまんだ ばざらんだん せんだまかろしゃだ そわたや うんたらたかんまん──,若ーだんなーと豆ーきーちーとおー,やーれそーれー,若ー豆ーやーれ…」
   もくじ 一、おかしなお客  ・豆吉のお江戸豆ちしき 「読売」「長屋」 二、不気味な夜  ・豆吉のお江戸豆ちしき 「本所七不思議」 三、まんじゅう作り  ・豆吉のお江戸豆ちしき 「奉公人」 四、のろいまんじゅう  ・豆吉のお江戸豆ちしき 「風呂屋」「歌舞伎」 五、のろい封じ  ・豆吉のお江戸豆ちしき 「浮世絵と絵師」 六、それからの話
【関連】   ◇桐生 環(きりゅう たまき) (@kt_100miln)Twitter)   ◇野間与太郎 (@yotaroom)Twitter)   ◇『けんか餅