集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記』(小林龍二・著)

コメ1228。 昨日からの雪は,当地では大雪とならずに済みましたが,道路には残った雪や凍結したところがありました。  今日12月28日は,官公庁をはじめ企業・事業所の仕事納めところが多かったと思います。  新型コロナ禍の一年を振り返り,新しい年の準備の一日でしたか。  新型コロナウイルスの感染再拡大が心配されますが,健康に留意し,楽しく年末年始をお過ごしください。  “V字回復の水族館”として話題なった竹島水族館長が,その取り組みが記された『驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記』(風媒社・刊)を,やっと読みました。  復活以降も,さらに“カイゼン”が進んでいることと思いますが,「古い・汚い・予算なし」の3重苦,逆境乗り切る知恵と発想,行動に多くの学びがあります。
 「古い、汚い、金はなし」の地方の小さな水族館。でも、全くダメだからこそできることがいっぱいあって…。  スタッフとともに様々な改革を行い、入館者数のV字回復をみせた愛知県蒲郡市竹島水族館。その改革の中心となり、スタッフとともに駆けずり回った小林館長が綴る竹島水族館復活物語。
 竹島水族館に就職した若者が,「こうだったら…」「こうしたら…」と思いながらも,先輩や仲間に受け入れられず…。  それに反抗(?)し,行動する…。  その結果…。  ここで「めでたし。めでたし。」となって復活ならよいのですが,世の中は甘くありません。さらに学び,人と出会い,そして館長・リーダーとしてカイゼンを続けます。  大変なこと苦労したことが綴られていますが,読み手にそれを感じさせない“笑い”があります。館長の文章力もありますが,それ以上に,生き物を愛し,水族館を愛し,仲間を愛し行動したことが,皆を笑顔にし明るく取り組んだことが表れていました。  楽しく学びのあるオトナの皆さんにお薦めの一冊です。  読書メモより
○ 「まぁここは竹島水族館だしな。(略)」と自分の中で疑問を封印し,魚に囲まれた幸せな職場環境を満喫していました。 ○ みんなの「こうなったらいいな」「こんな水槽にしたいな」という思いを形にしていきます。(略) 夢の水族館です。 ○ 彼は,オオグソクムシをはじめ,死を覚悟して食べたレベルの,見た目もおぞましいヤマトトックリウミクモなどたくさんの深海魚を食べてきました。 ○ わざとそうしました。ボクが入社したころ,先輩に校正をしてもらうと赤文字の修正だらけになって気が滅入ることがありました。(略) これでは意味がありません。 ○ 寝る前に読む本をトヨタからディズニーランドに関する本に切り替えて研究しました。 ○ 水族館の中で,一番難しく手こずる生きものは飼育員なのです。
   目次 はじめに 序章 第一章 暗黒の水族館 第二章 改革始動 第三章 「何もない」は「実はある」 第四章 その場に浸かるとマヒをする 第五章 発想の転換で失敗を活かす 第六章 人とのつながり 第七章 輝くための七つのヒント   その一 熱意がすべてを支える   その二 反骨精神が力の源   その三 目標を具体的に持つ   その四 創意工夫はカネより強い   その五 基準はお客さんのため   その六 人との出会いが武器になる   その七 逃げ道をつくる 今後の夢、あとがきに代えて
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