集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『カカ・ムラド〜ナカムラのおじさん』(ガフワラ・原作 他)

サクラ1029。 青空の一日でした。  この頃,サクラの花を見かけます。それを見ることが増えたような気がします。  春と秋から冬にかけての二度開花する“四季桜”がありますが,それとは違う,以前は春だけ花をつけた桜の木にも見られるような気がします。  いかがでしょう。勘違いかな…。  帯に「アフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲医師 その功績を後世に伝えるために現地で刊行された絵本の日本語版」の言葉が,中村氏の写真とともにあった『カカ・ムラド〜ナカムラのおじさん』(双葉社・刊)です。  出版社のサイトでは,
 2019 年12 月4日、中村哲医師は支援先のアフガニスタンで凶弾に倒れました。この本は、中村さんに助けてもらったことを後世に語り継ぐために、アフガニスタンで出版された2冊の絵本、『カカ・ムラド 〜ナカムラのおじさん』と『カカ・ムラドと魔法の小箱』に解説を加えてまとめたものです。  『カカ・ムラド〜ナカムラのおじさん』は、中村さんがアフガニスタンで行ってきたこと、事実をもとに描かれた創作です。『カカ・ムラドと魔法の小箱』は、作者のイメージする中村さんが登場するファンタジーです。  中村哲医師の志を受け取ったアフガニスタンの人々の思い、またアフガニスタンに寄せられた日本からの思い、2つの思いがひとつの形になった1冊です。
と紹介されています。  はじめに本書の発刊について説明,そして目次に続いて中村哲(なかむら てつ)医師の紹介があり,次に「ペシャワール会」「さだまさし」「ガフワラ」が紹介されていました。  最初は『カカ・ムラド〜ナカムラのおじさん』(作/ザビ・マハディ 絵/ゴラム・レザ・ハビビ 監訳/ペシャワール会)です。
 ソラブは,風に揺れる麦の穂を眺めながら,娘のシャブナムに語りかけています。
 目の前に広がる“豊かな緑”のことを父が娘に語っていきます。  十数年前のこと…  そこに来た医師のこと…  それからの“ここ”のこと…  後半は『カカ・ムラドと魔法の小箱』(作/ハズラット・ワハリーズ 絵/ルスタム・ラマザン 訳/さだまさし)です。  4人きょうだいの末っ子 ソラブが「世界で一番好きなお父さんとお母さんに世界で一番の宝物を贈ろう」とお願いに行きます。  お願いをすると,世界一の宝物をもらうかわりに『笑顔』や『ハグ』や『おだやかなねむり』を持ってくることを求められます。  困っているソラブに,カカ・ムラド(中村哲)が語りかけ,話を聞きます。  そして,“魔法の箱”を手渡してくれます。  そして…。
 カカ・ムラドはそれからこう続けました。  「魔法は,乾いた木の箱の中なんかじゃなく『○○』と『○○○○』の中にあるんだよ」 (略)  ぼくたちにほんとうの魔法の使い方を教えてくれた人。  『○○』と『○○○○』を使ってぼくたちの村を緑に変えてくれたカカ・ムラドの,それが最後の言葉でした。
 中村哲氏の志を受け取ったアフガニスタンの人々の思い,またアフガニスタンに寄せられた日本からの思い,そして絵本が伝える思い…  親子で読みたい絵本です。いかがですか。  本書の売り上げの一部は,フェリシモ◇LOVE & PEACE PROJEC」を通じて,アフガニスタンNGOガフワラおよび中村哲氏が現地代表を勤めたNGOアフガニスタンの医療支援や砂漠緑化に取り組む「ペシャワール会」の支援にあてられます。
   目次 はじめに カカ・ムラド 〜ナカムラのおじさん 解説 カカ・ムラドと魔法の小箱 おわりに 「LOVE & PEACE PROJECT」について
【関連】   ◇LOVE & PEACE PROJEC   ◇FELISSIMO COMMUNITY SQUARE   ◇中村哲医師特別サイト「一隅を照らす」西日本新聞)   ◇ペシャワール会   ◇WEB特集 中村哲さん アフガニスタンを照らすNHKニュース)