集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

2.(5-1) 江戸時代の村のしくみ (わたしたちの村)

花0616。 雨模様の一日で,ときどき強く雨が降りますが,長く続くことはなく,傘をささずに行動することもできました。  今朝,道路わきにコスモスの花が咲いていることに気づきました。  これまで,この時期に咲いていたのか覚えていませんが,「ちょっと早すぎないか…」と思います。  この花,今咲いていてもよいですか?  郷土読本『わたしたちの村 つくで』(1995・平成7年 改定発行)の「二、作手のうつりかわり」からです。 ********     (五) 江戸時代の村のしくみ    1 村役人と五人組  江戸時代には,士・農・工・商という四つの身分に分けられ,武士の次が農民になっています。これは,農民の身分が高かったからではなく,年貢を出して武士の生活をささえていたからです。  農民の中にも,本百姓と水呑百姓があり,本百姓は,家や田畑を持っていましたが,水呑百姓は,田畑を借りている小作人でした。よりあいがあっても,大切な話し合いに出ることはゆるされませんでした。  村役人は,本百姓の中からえらばれ,村のしきたりや,年貢のとりまとめなど大切な仕事を決めました。  村役人とは,庄屋・組頭・百姓代のことです。庄屋は,村でいちばん責任の重い人で,村のとりしまりや,年貢のわりあて,うったえごとのなかだちなどをしましたが,給料は一年に米一俵半くらいでした。
しくみ0616。
 組頭は,庄屋を助け村の事務をしました。百姓代は,年貢や村費用のわりつけなどに立ち合い,不公平のないようにかんしをしました。  村の中で,近くの五けんくらいを一組として,五人組がつくられました。五人組ごとに名前を書いて,一人ずつ判をおした『五人組帳』が作られました。この『五人組帳』の前書には,次のようにおたがいに守らなければならないことが書いてありました。
   五人組帳「前書」の一部 ● 耕作に精をだし,おたがいに助け合い,年貢を無事に納めるようにすること。 ● 山や田畑を売ってはいけない。田畑は長男だけにゆずること。 ● よめいりや,そうしきは,はでにしないこと。 ● おおぜいのものが相談して,うったえごとをしたり,村をにげたしたりしないこと。 ● キリスト教を信じないこと。 ● 百姓は,木綿の着物を着ること。 ● ばくちなどの勝負ごとはしないこと。 ● わるいものがいたらうったえでること。 ● 橋や道がこわれたら,みんなで力を合わせてなおすこと。
 もしも,これらのことを守らない者がいると,その者だけではなく,五人組の者全員が,ばつを受けることになっていました。 人数********  注)これまでの記事は〈タグ「わたしたちの村」〉で  注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。  注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。