スーパーボウル。『おもかげ』（浅田次郎・著）
朝は曇りでしたが，青空が広がり，今日も天気の良い日になりました。
午前中，NFLの第55回スーパーボウルがありました。
試合はもちろん，オープニングセレモニー，ハーフタイムショー，CMを楽しみに観ました。
オープニングセレモニーで愛国歌，国歌が終わると，上空をアメリカ空軍の戦略爆撃機3機が編隊を組んで飛び，花火が打ち上げられました。続いて，詩人のアマンダ・ゴーマンさんが，新型コロナウイルスパンデミックの中で闘う皆さんに感謝を伝える詩「Chorus of the Captains」の朗読が映像で流れました。
AFCのカンザスシティ・チーフスとNFCのタンパベイ・バッカニアーズが対戦した第55回スーパーボウルの結果は…。
「いい話の図書館」で24冊目の図書『おもかげ』（講談社文庫）
です。
本に恋する小林店長は，ブックカバーに定年の日に倒れるという設定はあまりにも生々しいが，死ぬ前に自分の人生が走馬燈のように見えるといいます。その時，思い浮かべる人たちが確かに自分の人生を彩った人たち。 この世とあの世をつなぐ地下鉄に乗って行きつ戻りつする主人公に，読む者は自分を重ねてしまいます──。とメッセージを載せています。 主人公は本社の部長職から関連会社の役員として転出し定年を迎えた竹脇正一（まさかず）です。 定年の送別会を終え，帰路の地下鉄で，彼が倒れます。そして…。 話は，彼を見舞う堀田憲雄を描きます。堀田は本社の社長，竹脇を思い出す彼は…。堀田を迎える妻の節子…。 浅田氏の小説を読むのは久しぶり(?)ですが，その筆力に引き込まれます。
自分の人生をそんなふうに考えたことはなかった。「夢」だんぼ「希望」だのは，そもそも僕と無縁の言葉だった。(略) 有償の学費を早く返済するためには，少しでも給料のいい企業に就職しなければならなかった。そんな僕の人生に，「夢」や「希望」はそぐわなかった。(略) 僕には未来を思い描く余裕はなかった。定年を迎えた主人公は，私達より少し上の年代でしょう。 若者には“何のこと”という風景が描かれますが，新型コロナ禍で“将来を描きにくくなっている若者”に気づきを与えてくれる主人公（竹脇）の歩み（人生）です。 若者に聞いて（読んで）ほしい主人公についての“語り”です。
主人公は地下鉄で倒れ，病院へ運ばれます。その集中治療室にいる主人公が，再び地下鉄へ…。
マダム・ネージュ，入江静，カッちゃん，峰子…，地下鉄に乗り…。
なぜ，地下鉄なのか…。
そこにいるのは…。
あなたの“地下鉄”は，何でしょうか。気づいていますか。
あなたに薦めたい一冊です。
今回の「本を愛しすぎた店長小林由美子が選ぶ “おすすめ○○”」は，次の3冊が紹介されています。【わすれないための ３冊】 ◇『翔ぶ少女』（原田マハ・著／ポプラ社・刊）こちらもお薦めです。 ? 【「いい話の図書館」】 ◇最近紹介した本 ◇『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』（川上徹也・著）（2020/12/20） ◇『未来のだるまちゃんへ』（かこさとし・著）（2020/12/09） ◇『リト』（山元加津子・著）（2020/10/27） ◇『ありがとう私のいのち』（星野富弘・著）（2020/09/21） ◇『いわずにおれない』（まど・みちお・著）（2020/08/20） ＊以前に紹介した本は ☆カテゴリー「いい話の図書館」から 「いい話の図書館」とは… 本との出逢いは，人生を変えます。辛い時，悲しい時，苦しい時，一冊の本が「生きる希望」を授けてくれます。 そこで，ステキな本との出会いを提供する「いい話の図書館」を全国津々浦々に作ったら，どんなに素晴らしいだろうと考えて館主を募集しております。「いい話の図書館」の館主のお仕事は，本棚にステキな本を並べて多くの人に自由に読んでいただくこと。そのステキな本は，テレビをはじめ，マスコミでも話題の小林書店のカリスマ店主，小林由美子さんが心を込めて推薦する本です。 ◇いい話の図書館【申込】 ◇小林書店さん (@cobasho.ai)（Instagram写真と動画） ◇志賀内 泰弘（Facebook） 【おまけ；第55回スーパーボウル】 ◇2021 Super Bowl Sunday（NFL.com） ＊NFL Super Bowl LV Commercial◇『スマホで見る阪神淡路大震災』（木戸崇之・著／西日本新聞社・刊）
◇『希望を握りしめて』（牧秀一・編／能美舎・刊）
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What a moment. @TheAmandaGorman #SBLV pic.twitter.com/v8VM9uhPww
? NFL (@NFL) February 7, 2021
