集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『超ディープな算数の教科書』(難波博之・著)

公園1109。 冷たい風が吹き,寒い晴れの日でした。  “算数の教科書”に興味をもって『学校では絶対に教えてもらえない超ディープな算数の教科書』(SB Creative・刊)を手にしました。  それが…。  題名にある“ディープ”を気にせずに読み始めたことで,「それが…」だったようです。  「算数が苦手で…。」「算数は難しく…。」「算数ができるようにしたい…。」という人達へのガイドブックかと思っていました。  カバーの折り込みにある
 数学を専門的に研究している人や数学愛好家といわれる人にとっては「常識」なのに,世間的にはまったくといっていいほど知られていないことがあります。  それは,数学(算数)の内容は「ルール」と「事実」に分けられるということです。  この2つの視点で数学を見ることによって,眠れなくなるほど面白い「超ディープな数学の世界」の扉が開かれるのです。
のように「数学の話」の視点で,算数の話が展開されます。  ここが「それが…」でした。  本書は,「もう少し数学を深く知りたい。」「もうちょっと詳しく数学を考えたい。」という方にお薦めします。  内容は,マスオ先生マリさんの学び直しを助けて進みます。  学び直すのは,
○【計算の順番】なぜ、+やーより×や÷を先に計算するのか? ○【割り算】なぜ、「6÷2=3」なのか? ○【分数のかけ算】なぜ、分母同士、分子同士をかけ算するのか? ○【四捨五入】なぜ、0〜4は切り捨てて、5〜9は切り上げるのか? ○【多角形の内角の和】なぜ、「180×(n-2)°」なのか? ○【長方形】長方形、ひし形、正方形はどんな四角形のこと? ○【円の面積】なぜ、「半径×半径×円周率」なのか? ○【算数学習法】「数学が得意な人」は、いったい何が違う? ○【ラングレーの問題】あなたは、「この補助線」に気付ける? ○【限られた数で特定の数字をつくる】「4」を4つ使って「0〜10」をつくる
など,30の「なぜ?」についてです。  これらだけでも,「確かに。何でだろう。説明できるかな?」と興味がわいてきませんか。  その説明は,本書で。  それぞれの内容に,“簡単なところから…”の説明になってはいますが,その“前提”もありそうです。  それを踏まえて本書を開くと,「ディープな数学の世界」の扉が,あなたに開かれ,算数(数学)を楽しんでいる自分に気づくことと思います。  「読書の秋」の一冊にいかがですか。
   CONTENTS はじめに 【ホームルーム1】 学校では教えてくれない 「超ディープ」な算数の世界 【ホームルーム2】 算数(数学)は 「ルール」と「事実」に分けられる! 【ホームルーム3】 数学の本当の面白さは 「事実」の探究にある! 第1章 じつは、この先変更される可能性もある!?  算数の「計算」の公式 第2章 じつは、定義が曖昧だった!? 「図形」の公式 第3章 「努力で解ける問題」と 「才能が必要な問題」 おわりに
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