集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(青柳碧人・著)

朝顔1003。 朝は晴れてきそうでしたが,雨も心配をする曇りの一日でした。  午後,つくで交流館の図書館へ,最近の“いい話の図書館”で紹介した図書を持っていきました。多くの方に楽しく読んでいただきたいと思います。  先日,花壇に“新しい芽”を見つけました。あさがおの芽でした。  夏に楽しんだ花から落ちた種が,芽を出したようです。  秋の深まりを感じる時期ですが,開花まで育っていってくれるといいなあ。  2020年本屋大賞第10位の『むかしむかしあるところに、死体がありました。双葉社・刊)を楽しんで読みました。  “本屋大賞第10位”と紹介しながら,本書を手にしたときは,それを知りませんでした。昭和初期のような表紙と長〜い題名が気になって手にしました。  話は,昔話を元になっています。出版社の紹介文には,
 昔ばなし、な・の・に、新しい!鬼退治。桃太郎って……え、そうなの?大きくなあれ。一寸法師が……ヤバすぎる!ここ掘れワンワン。埋まっているのは……ええ!?  「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存じの《日本昔ばなし》を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!
とありました。  以前,童話に描かれた“恐ろしさ”を扱った書籍が話題になりましたが,誰もが知る有名な昔話を“ミステリー”に改変した話です。  どの話も,読み始めると,一気に引き込まれます。元になった童話と比べながら,展開に驚きながら,わくわくして話の世界に引き込まれます。  どこを紹介してもネタバレになりそうです。それぞれの終末は…。
一寸法師の不在証明  私は,主を妖異から救った誇りと高き家来と,喜びを分かちあったように感じたのでした。 ■ 花咲か死者伝言  これが──そう,死んだ犬がいつか咲く花に託した,伝言だよ。 ■ つるの倒叙がえし  (略) とんからりんと,機を織る音は響きはじめたのじゃった。 【一、へ戻り、三、五、七、と読んでいく】 ■ 密室龍宮城  波はいつまでもいつまでも,寄せては返しているのでした。 ■ 絶海の鬼ヶ島  めでたし,めでたしじゃ。
 本書の世界,青柳ワールドに,どっぷり浸ってみませんか。  わくわくして,不思議な世界を楽しめます。  あなたは,どの話に“納得”しますか。  本書を読んだ後,昔話を読むと“新しい話”が浮かんでくるようになるかもしれません。  いかがですか。  本書の“元になった話”を,サイト「福娘童話集」で,あらためて確かめてはいかがでしょう。   ■ 一寸法師の不在証明→◇一寸法師   ■ 花咲か死者伝言→◇花咲じいさん   ■ つるの倒叙がえし→◇ツルの恩返し   ■ 密室龍宮城→◇浦島太郎   ■ 絶海の鬼ヶ島→◇桃太郎  童話を「福娘童話集 きょうの日本昔話」からリンクしましたが,このサイトには「日本の有名な話」,「お話しきかせてね きょうの日本昔話」「小学生童話 ・年生の日本昔話」にも掲載のある作品があります。そちらも読んでみてはどうでしょう。  また,「福娘童話集 ぬりえコーナー」に掲載があれば,お子さんにいかがですか。
   目次 一寸法師の不在証明 花咲か死者伝言 つるの倒叙がえし 密室龍宮城 絶海の鬼ヶ島
チラシ1003。
【関連】   ◇青柳碧人 (@aoyagi)Twitter)   ◇むかしむかしあるところに、死体がありました。(株式会社双葉社)   ◇これまでの本屋大賞本屋大賞