『妄想国語辞典』(野澤幸司・著)
今日は,夏の強い日差しを雲が弱めてくれたような気がします。しかし,風が弱く日中の暑さは,厳しかったです。
書架に並んでいた『妄想国語辞典』(扶桑社・刊)が気になって読みました。
先月,A.ビアスの『悪魔の辞典』を読んだからか,「妄想」「言葉」が気になったようです。
表紙を開くと,映画『カメラを止めるな! 』の“日暮隆之”のグラビア写真があり,頭上にもやもやした模様が描かれています。その後も,何枚もグラビア写真が載っています。
「あれっ。この役者さん,野澤幸司って言ったけ?」
違っていました。
本書のイメージキャラクターなのだそうです。
世の中にないけれど、これから生まれてくるかもしれない日本語の辞典 コトバを職業とする著者が、世の中にないコトバを勝手につくり出し、勝手に広めていく企画をコツコツ続けてきました。 現在、ヴィレッジバンガードのフリーペーパーで連載中の「22世紀の言葉」から、えりすぐりのコトバを集め、さらに新しいコトバを追加したものが1冊の本に!一つのコトバを「ことば」【意味】【例文】で説明しています。 「あ」の最初が「IT社長が女優をゲット」」で,「【意味】叶わない夢はないこと。」とポジティブなコトバから始まります。 1ページに2つのコトバが載せていますが,途中に1ページに小さな文字で“コラム”がありました。 「さ」の項に
サイトウさんのサイの字 【意味】 パターンが無限にあることを見つけて,「わ」に「ワタナベさんのナベの字」があるのではと探してみると…。
ここだけの話 【意味】 みんな知っていること。 【例文】 押すなよ!押すなよ!が「押してくれ」という意味なのはここだけの話である。 ○○先生 ○○選手 【意味】 丁寧そうに見えて実はバカにしていること。 【例文】 御社の技術は世界レベルです,なんて言っている割には,振り込まれた金額を見ると○○選手にしか見えない。 昔の彼氏に似てる 【意味】 どう受け止めていいかわからないこと。 【例文】 ようやく部長に昇進したが,年収は少し下がっていた。はーあ,昔の彼氏に似てるな。コトバを紹介していくと,一杯載せたくなってしまうので,これだけで。 途中で,突然“小さな濱津隆之さん”がお顔を出します。どのコトバに登場しているのか,その意図(アイデア)は分かりませんでした。 「ふふっ」と思わず笑っちゃうコトバが続きます。国語辞典ですから,途中をパッと開いてコトバを味わうのがよさそうです。 【関連】 ◇VVmagazine 編集部 (@VVmagazine1)(Twitter)