集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

芒種。『「任せる」マネジメント』(住田昌治・著)

花0605。 暑いになりました。  気温の上昇と共に,当地でも“空気が熱い”感じとなり,吹く風も暑さを増すような感じでした。  でも,ひとたび木陰や屋内に入れば過ごしやすく,高原ならではです。  今日は,二十四節気の一つ「芒種」です。芒(のぎ)をもつ植物の種を蒔くころです。ちょうど梅雨に入るころで,少し蒸し暑くじめじめする時期となります。  先日,学陽書房から新刊の『管理しない校長が、すごい学校組織をつくる! 「任せる」マネジメント』(学陽書房・刊)を送っていただきました。  第1章の最初が
「住田先生,どっちがいいか教えてください。ほかの学校の校長先生は,どうすればいいか教えてくれるそうです。どうして住田先生は教えてくれないんですか。いつも私たち教員に任せてますよね。どうしてですか?」
で始まりました。  ここを読んで,自分の教員生活が幸せだったことを思い,よい環境で教育に携わることができたと思いました。  このように言われた経験はなかったし,若い頃に思ったことがありませんでした。“任せる”,“任される”ことは,特別なことではありませんでした。  しかし,そうではない教育環境,学校が少なくないのでしょう。  帯の
指示0でもここまでできる! すべて実現!「職員室大改造」「45分会議」「資料のデータ化」 教職員が動き出し“新”リーダー論
が気になった先生,冒頭の言葉に「そう」「えっ」と感じるところのある管理職の方には,ぜひ読んでいただきたい本です。  「任せること」について,はじめにで
 教職員の主体性を引き出す方法の一つとして,この本で取りあげたいのが「任せること」です。  任せるとは,「待つ,見守る,我慢する,手放す,認める,褒める,信頼する,感謝する」ことです。これらを大切にし,思いきって任せてみたらどうでしょうか。
と説明し,勧めています。  “任せる”ことが,第1章の見出しからうかがえます。
・結果ではなく,誰が決めたかが大事 ・「任せられ,自分で決める」と人は成長する ・あなたはどうしたいか,尋ねてみよう ・決めることで,自分ごとになる ・フィードバックやサポートをする ・笑顔があるか,子どもと遊んでいるかがバロメーターに ・自己開示ができているか ・チームとして働いている実感はあるか ・ベテランのやりたいことに,校長も一緒に取り組む ・どこを見て仕事をするか ・仕事ができる人に仕事が集中しないようにする ・仕事ができない人にも,任せてみる ・誰しもよさや得意なことがある …
 ここを読みながら“授業と同じ”だと感じました。教師と子供に読み替えられそうです。  全体に「ちょっとカタカナ語(表記?)が多いなあ」と苦手な印象ではありますが,「ウェルイビーイング」をキーワードの一つに,さまざまな場面,取り組みが,具体的に描かれており,参考にしやすい内容です。  “校長”に向けて書かれていますが,担任の先生方にも“授業でのかかわり”を学ぶことができます。  長く休校が続き,学校再開で慌ただしく過ごしていると思いますが,ぜひご一読を。
    目次 1 「任せる」校長になろう! 2 学校改善マネジメントの進め方 3 教職員との信頼関係はどう築く? 4 「任せる」ために校長がしていること 5 「任せる」ための校長マインド おわりに
【関連】   ◇住田昌治論座 - 朝日新聞社の言論サイト)   ◇横浜市立日枝小学校   ◇株式会社 学陽書房 @gakuyo_syoboTwitter)   ◇学陽書房(教育) @gakuyosyobo.kyouikuFacebook) 【参考;新しい通知(令和2年6月5日)】   ◇新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン及び新型コロナウイルス感染症対策に伴う児童生徒の「学びの保障」総合対策パッケージについて(通知)(PDF 文部科学省) 【参考;教育課程見直しの参考資料】   ◇年間指導計画参考資料『学習活動の重点化等に資する年間指導計画参考資料』(教科書協会)