集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『なぜ本を踏んではいけないのか』(齋藤孝・著)

花0405。 このところ,風の強い日が多いです。今日も強風で,天気が良いのに寒く感じる“巣ごもり”の日でした。  今日もテレワークでした。こうした機会が増えると,「今までの○○は無くてもよかった…。」と思うことが,いろいろあります。  製造業やサービス業のように,直接“モノ”や“ヒト”に関わる仕事は,ロボットに任せられる部分もあるかもしれませんが,すべてをテレワークとはいかないでしょう。  「パソコンで出力でき電子データで保存できるモノ」を扱う仕事であれば,守秘義務とセキュリティに留意(厳守)することで,すべてテレワークにできそうです。  いかがでしょう。  いったい,齋藤孝氏は年間に何冊の本を出しているのでしょう。  安住紳一郎氏がラジオ番組で,2月に齋藤氏との共著で『話すチカラ』(ダイヤモンド社・刊)を出したと言っていました。  この新刊が最新かと思いましたが,3月にも『こども『話し方入門』: 伝わる話し方(「カーネギーおじさんに教わる」シリーズ?)』(創元社・)などが発刊され,5月頃まで出版予定がありました。  驚きです。  昨年6月の出版では,齋藤さんの図書としては“古い一冊”になりそうな『なぜ本を踏んではいけないのか: 人格読書法のすすめ』(草思社・刊)です。  出版社の案内には
 本書は,365日本に埋もれた生活を続ける稀代の読書家齋藤氏が自身の読書体験,影響を受けた書物,読んでためになる書物などを紹介しつつ,本当の読書の醍醐味と本物の知識と教養を売るための読書法を案内する「読書のすすめ」である。
と紹介されています。  序章を開くと,早速「本には人格があるので踏めない」と,題名にもなっている「なぜ本を踏んではいけないのか」の答えと思われる見出しが出てきます。  「そうか,人格か…。」  でも,人格って何?  「“畳の縁は踏まない”って教えられたな。」  「“枕”は踏まないなあ。」  畳の縁や枕にも,人格がある?  さて,「なぜ本を踏んではいけないのか」を,どう考えますか。  その答えを本書の中で“探す”というよりも,著者が語る多数の本それぞれの“魅力”が“気づかせ”てくれるように思います。  そして,そこに“畏れ」を持つ自分”がいることに気づくでしょう。  「100冊の優れた本を読めば,100人の賢者の言葉が自分の心の中に入ってきて,100本の木からなる森ができる。」  本書で紹介される本を手に,“あなたの森”をつくりましょう。  読書メモ
○ 「インターネットで情報を入手するから本はいらない」という風潮も広がっている。インターネットの隆盛によって,すべてを情報として見る方がどんどん進んでいる。自分に必要な情報を素早く切り取り,それらを総合する力は,これからの社会ではますます不可欠になっていくであろう。しかし,断片的な情報を処理し総合するだけでは,深い思考力や人間性人間力は十分につちかわれない。  私は「本を読むからこそ思考力も,人間性人間力も深まる」と考える。 ○ 放っておいたら消えていく伝承を記録するという柳田國男の手法は,その後の民俗学の確立につながっていった。  一度書いたものは永遠に残るという,人間がなせることのなかでも最も永続的なパワーが本にはあるのである。 ○ 本が消費物のように扱われる時代。大量に刊行されて,読み終わったら(略) 本と服や靴のあいだに区別がなくなってくる。  しかし,この本で一貫して述べてきたように,本は「モノ」とはちがうものである。本には人格があり,読書によって自分のものにしてはじめて意味を持つ。そのためには自分の(略)
   目次 序章 なぜ本を踏んではいけないのか 第一章 なぜ本は存在するのか 第二章 本を味わい尽くすには 第三章 人格読書法で得られる境地とは 第四章 齋藤流読書案内 おわりに 【付】とりわけ踏んではいけない本110
【読書;齋藤孝氏】   ◇『こども論語とそろばん』(齋藤孝・著)(2019/10/21)   ◇『読書する人だけがたどり着ける場所』(齋藤孝・著)(2019/04/15)   ◇『こども「学問のすすめ」』(齋藤孝・著)(2017/12/05)   ◇『田中角栄 人を動かす話し方の極意』(齋藤孝・著)(2017/02/07) 【関連】   ◇齋藤孝のホームページ