『平和への祈り』（手?治虫・著／中野晴行・監修）

　朝は雨模様でしたが，徐々に上がり，晴れてきました。そして，“春の陽気”になりました。 　当地でも気温が10度半ば，出先では20度近くになっていました。 　この陽気，大丈夫かな〜。いいのかなあ〜。 　図書館の棚で『手?治虫からの伝言』の文字が訴えてきた『平和への祈り (手?治虫からの伝言)』（童心社・刊）を手にし，表紙を開くとマンガでした。 　手塚治虫氏の作品から，「平和への祈り」をテーマに選ばれた6編でした。 　マンガ学を掲げ，手塚作品に詳しい中野氏が監修をしており，最後の「手塚治虫について」で，

　この本は，，手塚治虫のマンガを若いみなさんにたくさん読んでもらいたくてつくりました。 　おもしろくて，悲しくて，心にのこるものがある。そんな手塚マンガの世界から，生きるために大切なヒントを手に入れてください。

と述べ，若い人たちに呼びかけています。 　漢字にはルビが振られており，小さな子供達にも読みやすくなっています。 　それぞれの話に…。

○ポプラ相撲　　シゲル　　白ヘビ ○ケネス　　親を殺された子供　　手術中に殺さなかった ○ゼフィルス　　ウラジロミドリシジミ　　勇気ある男 ○トッポー　　ベルネ　　トゥイネラの白鳥 ○オクノ・リュウイチ　　神 ○明石さん　　マンガ　　マラソン大会

　それぞれのマンガに「解説」があり，マンガの描かれた時代背景，手塚氏の状況，そして願い（思い）が説明されています。 　平和な時代を生きる子供達には，少し分かりにくいことがあるかもしれませんが，手塚氏の思いを知り，作品を振り返ると，そこに“生きるためのヒント”が迫ってきます。 　『手?治虫からの伝言』はシリーズになっているようです。他の本も，読んでみたいと思います。 　本書を，お子さんの目に留まる場所に置かれてはいかがですか。興味をもって読み始めることでしょう。 　そして，「○○って何？」「○○って，どういうこと？」と尋ねてきたら，ゆっくり話をしましょう。 　よき時間を。

　　　　目次 ○モンモン山が泣いてるよ ○魔王大尉　〜ブラック・ジャック〜 ○ZEPHYRUS ○0次元の丘 ○墜落機　〜ザ・クレーター〜 ○ゴッドファーザーの息子 ・手塚治虫について／中野晴行

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