人日の節句(七草)。
今日は,五節句の一つ「人日の節句」です。「七草」です。
五節句は,1月7日の「人日(じんじつ)」,3月3日の「上巳(じょうし)」,5月5日の「端午(たんご)」,7月7日の「七夕(しちせき)」,9月9日の「重陽(ちょうよう)」です。
昔,人日の節句の朝食で,7種類の薬草が入った粥(七草粥)を食べました。
今も,若菜の入ったお粥やご飯を食べる家庭が多いと思います。
我が家では,一足早く昨日の夕食で,若菜・野草の入った粥を美味しくいただきました。
「春の七草を摘み,これを神前に供えてから食べれば,その年は病気にかからない」という春の行事として,中国から日本へ伝わりました。
こうした草花が育つ土地であることが,これからの“豊かさ”の指標として価値のあることだと思います。
ところで,七草粥のエキスには,弱った胃腸を助けて食欲を増進する他に,糖尿病合併症防止,活性酸素除去といった働きが医学的に報告されているそうです。
君がため 春の野に出でて 若菜つむ 我が衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇(15番) 『古今集』春・21 せり,なずな,ごぎょう,はこべら,ほとけのざ,すずな,すずしろ,これぞ七草 四辻の左大臣(源氏物語の注釈書『河海抄』より?)これら春の七草が,すべて近くの野で採れるという場所は少ないと思います。 7種を揃えるには,セットのお世話にならないとダメかもしれません。
○セリ [効能] 健胃・食用増進・解熱・利尿・去痰 ○ナズナ [効能] 止血・消炎・鎮痛・利尿・解熱・下痢止め ○ゴギョウ [効能] せき止め・去痰・扁桃腺炎・利尿 ○ハコベラ [効能] 利尿・乳汁分泌促進・歯痛・消炎 ○ホトケノザ [効能] 利尿・乳汁分泌促進・歯痛・消炎 ○スズナ [効能] 消化促進・解毒・せき止め・そばかす ○スズシロ [効能] 消化促進・せき止め・去痰・利尿先人は,知識ではなく知恵で,これらに気づいて「七草粥」を取り入れていたのでしょう。 先人の知恵に学び,身に付けていきたいものです。 みなさんのお宅では,どんな七草粥でしたか。 今日,先人の知恵と文化,季節を感じる一日でしたか。