集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『こども六法』(山崎聡一郎・著)

ボタン1117。 今日も,天気の良い一日でした。紅葉の美しい観光地が,多くの人出で賑わっていたようです。  先日乗った電車に,赤で目立つ表示がありました。  最初はポスターかと思いましたが,非常通報のボタンやマイクでした。自分が知る通報装置は,これほど目立っておらず,むしろ“周囲に馴染む”ようになっている気がします。  「命を守る」ためには,誰にでもよく分かり,誰にでも使えることが重要です。この表示は,分かりやすかった。  書店に“子供向け”として法律や経済の本が目立ちます。この『こども六法』(弘文堂・刊)が先鞭をつけたのか,ブームの一冊なのか分かりませんが,興味を持って読みました。  7つの法律が掲載されています。もくじを見たとき,「いじめ防止対策推進法」に,六法からイメージする法律と違和感を感じました。  読み(?)進んで,それが著者が過去にいじめを受けた経験があり,「当時の自分に法律の知識があればとの思い」が元となっていることが分かりました。  タイトルは「こども六法」ですが,「大人がいじめを許さない社会を作っていくのだという意識を共有すること,それが本書の大人向けのメッセージ」との願いをもって編集されています。  小中学生が一人でも読めるように漢字にはルビがあり,イラストや分かりやすい見出しが工夫されています。  例えば,民法では
民法はみんなの「あたりまえ」を支えるルール 人と人との争いを解決する基準だよ! ○人に迷惑をかける権利は認められないよ(第1条) ○大人のフリをして買い物をしてはダメ!(第21条) ○頼まれて,代わりに注文してあげるのはOK!(第99条) ○ふだんの買い物も契約(第555条) ○赤ちゃんも弁償しないといけないの!(第712条,第714条)…
のように,子供にも伝えたい条文について見出し,イラスト,条文を1ページに配しています。子供達が「読んでみよう」「なるほど」と思うでしょう。 声に出しそうです。  子供の近くに一冊いかがですか。  大人の人にも,お薦めです。
   もくじ まえがき 凡例 第1章 刑法 第2章 刑事訴訟法 第3章 少年法 第4章 民法 第5章 民事訴訟法 第6章 日本国憲法 第7章 いじめ防止対策推進法 いじめで悩んでいるきみに 大人向けあとがき スペシャルサンクス 監修者紹介/謝辞/政策チーム紹介/著者紹介
【関連】   ◇山崎聡一郎(やまそー) @S_Yamasaki1026Twitter)   ◇山崎聡一郎 Official Home Page