「誰が入っても…」。「水神ボロウ」(つくで百話)
朝から雨で,ときどき強く降る日でした。
昨年は「また台風(21号)が接近し…」と台風の影響を心配しました。それを思えば,今日の雨はやさしい降り方でした。
8月最後そして9月の天候は,どうなるかな。
当地では来週(9月2日)から2学期が始まります。小中学校では,子供達の学習・活動の準備が整ったことと思います。
2日の朝のあいさつ,指示,始業式を終えての話,そして授業を始める時…,先生は“何”をし,“何”を伝えるでしょうか。
ベテランの先生と若い先生とが,それぞれの持ち味を生かしていかれることでしょう。
フリーマガジン『wutan』(ウータン)の最新号に,「若手を育てる学校づくりの秘密 春日井市立出川小学校の取り組み」が載っていました。最初に,水谷校長先生が,“学校づくり”について
例え経験の浅い若い先生であろうとも,『誰が入っても授業ができる』環境を整えることが,これからの学校に求められると考えています。と話しています。 ここで「これからの学校」と述べてみえますが,こうした環境を整えることは“若手の増加”が言われる10数年前から重要な事柄です。 多くの学校が気づき取り組みましたが,出川小学校のように継続し成果を出し成長しているところは限られるようです。 お子さんの学校・学級は,“環境”が整っていますか? 先生,“環境を整え”準備ができていますか? 『つくで百話』(1972・昭和47年 発行)の「川に因んだ話」から紹介です。 ******** 水神ボロウ 東田原のトギヤに,昔は水神池という大きな池がありました。池には青く澄んだ水が深々と湛えられており,その周囲には潅木のボロウが茂っていて,池の水際に水神様がおまつりしてありました。 水神様のおまつりは,春と秋の彼岸の中日に行われました。この日は,村祢宜と村の人たちが,水神様にお供えするご飯を盛ったお櫃とおだんご,線香などを携えて水神池にまいりました。先づ水神様にお供えして,おまつりの儀式をすました後,櫃を池に浮べますと,静かな水面は急に波だち,渦をまいて,お櫃は池の底へ吸いこまれるように沈んでゆきました。 村で,お庚申様や人寄せの行事があるときに水神様にお願いすると,必要な膳や椀をきちんと貸して下さいましたが,ある時,心がけの悪名い人が,お椀をこわしても,お詫びもせずに,そっと返しておきました。それ以来水神様は村人の願いをきかれなくなりました。 底なしといわれた水神池も,だんだん浅く小さくなり,今では三、三平方メートルくらいの小さな水溜だけとなり,僅かなボロウが昔の名残りをかすかにとどめております。 ******** 注)これまでの記事は〈タグ「つくで百話」〉で 【関連】 ◇『若手を育てる学校づくりの秘密 春日井市立出川小学校の取り組み』(フリーマガジン『wutan』vol.43) ◇wutan(全国初等教育研究会 JEES) ◇春日井市立出川小学校