集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「西田原の大蛇」(つくで百話)

花0828。 雨模様の天候が続いています。数日前は回復していく予報でしたが,日ごとに変わっているようです。  九州北部では,大雨・豪雨が続いて特別警報が発令される事態となりました。2学期が始まったばかりですが,昨日のうちに小中学校の臨時休校を決めた市町村が多かったようです。大雨の中で,子供達は不安で過ごしたでしょうが,大丈夫だったかな。  さて,明日の天候は…。  『つくで百話』(1972・昭和47年 発行)の「川に因んだ話」から紹介です。 ********     西田原の大蛇  昔,西田原の総持院の門前の東側に一軒の農家がありました。この家の若嫁さんは,いつも家にいて機織りなどをしておりました。ある日,平常のように機織りをしていると髪の毛が一匹の蛇となってまきつくので仕事をやめて,子供に乳をやりながらウトウトと居眠りを始めました。そこヘ野良から帰ってきた主人は,家の中で大蛇が子供に乳をやっているのをみて,腰を抜かさんぱかりにびっくりしました。  大蛇になった若嫁さんは,主人に正体を見られたので「今迄姿をかえて,この家へご厄介になっていろいろお世話になりましたが,醜い姿をごらんにいれましたので,もとの棲家へかえります」といって家から這いだして姉川の淵へ入ってしまいました。その後,この淵が浅くなったので,一キロメートルくらい下流の亀出淵に住むようになったといわれています。また,大蛇が川を下るとき,大蛇の息で焼けてしまって夏でも草が生えない所があり,この辺を夏焼とよんでおります。 ********  最近,蛇をご覧になりましたか。  安易に手を出せませんが,その蛇は“おつかい”かもしれません。 【「つくでの昔ばなし」掲載】   ◇「西田原の大蛇」 注)これまでの記事は〈タグ「つくで百話」〉で