集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『中学校 道徳の授業がもっとうまくなる50の技』(山田貞二・著)

花0628。 昨日,熱帯低気圧から台風3号へと変わって,「深夜から早朝にかけて大雨か…」と警戒しました。  当地では,心配したような大雨や暴風はなく過ぎました。  今日,小雨は降りましたが,晴れ間や日差しを感じることもあり,屋外の活動もできた一日でした。  小中学生の保護者だけでなく,多くの方が「来年から新学習指導要領で…」「小学校で英語が始まって…」「道徳が教科になって…」と,学校教育が新しくなっていくことをご存知だと思います。  そして,「道徳に成績がついて…」「高校生になると業者の英語テストを受けて…」など正しいことなのか分からなけど,“大変なことになっていく”のではと不安や混乱があるようです。  書店に行くと,タイトルに働き方改革新しい教育英語道徳などの言葉が入る雑誌の特集や書籍が数多く並びます。  そうした雑誌や書籍を,不安や混乱の思いをもって手にする教職員も少なくないと思います。  本を手にしながら,どれを読めばよいのか,どれが不安を解消してくれるのか,さらに混乱しているのかもしれません。  道徳のコーナーに知人の著した『中学校 道徳の授業がもっとうまくなる50の技』(明治図書・刊)がありました。  著者の山田氏は,今“日本で最も“道徳”を伝えることのできる校長先生”です。全国の研修会や学校で講演・授業をしたり,教育雑誌や書籍に原稿が掲載されています。  本書の執筆について,「はじめに」で,
 教科化された道徳の授業をされる先生方の授業づくりの指針となるような本を届けたいと考え,私が学んできた道徳の授業づくりのすべてを紹介させていたきました。
と述べています。また,出版社の図書紹介には「ワンランク上の道徳授業を目指す全ての先生のために」と見出しがありました。  道徳の授業を“もっと”学びたいという先生方に,“指針”が示されています。  ところが,読み始めると「あれっ」が浮かんできます。  「題名に中学校とあるけど…」  「思考ツールは社会科や他の教科でも…」  「教材活用の5類型も…」  「構造的な板書は…」  「小学校でもp4cで…」  「道徳だけでなく…」…  本書は「中学校」の「道徳」の「授業」について書かれていますが,そこには「授業づくり」が述べられおり,小学校でも他教科でも“使える”50の技です。  第7章「45 タブーにとらわれず自分の頭で考える」で,
 明確な指導観をしっかりもっていれば,タブーやセオリーは問題ではありません。(略) ここにあるようなタブーやセオリーを気にせず,大いに実践することです。
と述べられているようにタブーやセオリーはもちろんですが,中学校や道徳にこだわることではありません。  ただし,本書を読み終えて50の技を一気に実践するのは無謀です。まず「できそうなこと」から真似ていくとよいと思います。  著者の勤務校ホームページに,こんな記事「4月27日(木)<『利他共生』(浅井中の道徳教育)>TTP徹底的にパクる」(2017/04/27)があります。校長先生(著者)が紹介した机配置を実践する先生の話です。  先生,あなたも,まずTTPで実践です。  そして,TKPからOKPへと積み重なれば,あなたの授業力・指導力を確かなものにしてくれます。  先生にお薦めの一冊です。夏休み前に,どれか一つ実践をしてみませんか。
   もくじ はじめに 第1章 楽しい道徳授業のベースづくりが もっとうまくなる7の技 第2章 「対話」を中心とした「考え,議論する」道徳が もっとうまくなる10の技 第3章 効率的で濃厚な教材分析が もっとうまくなる6の技 第4章 明確な指導観を基にした授業構成が もっとうまくなる12の技 第5章 効果的な発問が もっとうまくなる5の技 第6章 「考え,議論する道徳」を支える板書が もっとうまくなる4の技 第7章 白熱する楽しい道徳授業づくりが もっとうまくなる6の技
【関連】   ◇校長室より(浅井中学校HP 山田氏の発信)   ◇一宮市立浅井中学校