集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「父や母の戦争のころ」《父母が子どもの頃 7》

伊賀0220。 暖かい日になりました,  午前中に書類の作成ができ,午後はAmazonビデオで,おすすめに出てきた『くちびるに歌を』を,全編を観てしまいました。  登場する,柏木ユリ(新垣結衣),仲村ナズナ恒松祐里),桑原サトル(下田翔大)の言葉や作文に,心が響きました。  ゆったりとした一日でした。  文集「こうやまき」(1970年・刊)から,「父母が子どもの頃」の一話です。 ********    『父や母の戦争のころ』 (文・作手中1年 女子)  今から,二十五年前あのおそろしい戦争が,ありました。私はまだ生まれてなかったから,戦争のおそろしさなんて,ぜんぜん知りはしません。  でも,おとうさんやおじいさんはよく知っています。私のおとうさんは,運よく戦争にいかずにすんだと,いうことです。戦争なんてだれでもしたくはないのです。  それでも,地球のどこかでは,戦争をしていると,思うととてもおそろしくなってしまいます。  おとうさんの話ですが,戦争当時は食物も数すくなく,今のようにぜいたくな食べものが,ほしくてもとても食べられなかったそうです。ですから,今はあまりありませんが,水あめなどをよくかって食べたそうです。  おとうさんは,よく私たちにいいます。 「今の子どもはぜいたくだ。」  こんなことをいわれたことを皆一度はあると思います。それに,私のおとうさんは,昔の歌がだいすきです。きっと,戦争当時のことを思い出すのかもしれません。テレビでそのころの歌をやれば必ずみせてあげます。私のおとうさんだけではないと思います。どこの家でもそうだと思います。  おとうさんやおかあさんは,私たちにはわからない苦労をしていると思います。そして,また今度あのおそろしい戦争がはじまらないようにと,心のどこかで願っているでしよう。  だから私ははやくおとなになって,おとうさんやおかあさんのような人になりたいと思います。  私の願いは,私自身でいえばたくさんあります。  一ばんに私のなりたいものになれること。二ばんめには苦労したおかあさんやおとうさんが,長生きしてもらうこと。それと,戦争やそのほかのおそろしいことが,おきないことです。  私は,平和ということばがすきです。もっともっと,そのことばがすきになると思います。 ********  「平和」を感じることは…。