『新しい道徳』(北野武・著)
天気がよく,晴れの日でしたが,今日も昼間に雲が目立ちました。
そして,吹く風は“冷たく”,暑い日にはなりませんでした。
梅雨の時期には“晴れの日”は貴重です。
明日も天気がよさそうです。活動的な一日に。
紹介するのは,2015年に発刊された『新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか』(幻冬舎・刊)です。
話題になった一冊ですので,読まれた方が多いと思います。
帯には「二〇一八年、道徳を教科化? だけど…、その前に……」と始め「未だ嘗てない道徳論!」と書かれていました。
「特別の教科 道徳」として小学校で指導が始まり,子供達の学びに“評価”がされています。
ある雑誌の記事(書評?)で,
北野武という男の「覚悟」が展開されているのがわかる。 著者の言葉は,その本物の覚悟によって裏打ちされているのだ。と述べ,“男の覚悟”から評していました。 学校の"特別の教科 道徳"は,覚悟があるでしょうか。 とは言うものの,「はじめに」で,次のように書いています。
まず,最初にお願いしておきたい。 他人のいったこと,他人の書いたこと,あるいは他人の考えたことを,そのまんま鵜呑みにする性癖のある読者は,ここですぐさま本をパタンと閉じて棄ててしまっていただきたい。 あるいは,どこかの川なんかの名前のついた外国の本屋にでも売り飛ばせば,少しは金になるかもしれない。その方が,絶対にためになる。 これから先は,読んではいけない。 覗いてもいけない。 大変な目にあうから,やめておいた方がいい。そのまま,続けて読みました。 「特別の教科 道徳」は“教科書”を使って授業が行われます。評価は,点数ではなく“文章”で表されることになっています。 現状を詳しく承知しませんが,本書にもあった“ツッコミどころ満載”の状況になりはしないか…。 そうなったとき“心がチクチクして苦しい”と病まれるまえの“ワクチン”に,本書がなりはしないでしょうか。 “性癖”をお持ちでない方,お薦めの一冊です。
目次 はじめに 第一章 道徳はツッコミ放題 第二章 ウサギはカメの相手なんかしない 第三章 原始人に道徳の心はあったか 第四章 道徳は自分で作る 第五章 人類は道徳的に堕落したのか? おわりに【参考】 「特別な教科 道徳」の小学校用教科書は,8社が検定を受けています。 その中から採択さえれた教科書を4月から使用しています。 ・東京書籍株式会社 ・学校図書株式会社 ・教育出版株式会社 ・光村図書出版株式会社 ・日本文教出版株式会社 ・株式会社光文書院 ・株式会社学研教育みらい ・廣済堂あかつき株式会社 当地は,日本文教出版の『生きる力』を使用しているそうです。