集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『いじめ 心の中がのぞけたら』(本山理咲・著)

花0507。 「大雨に警戒し…」とニュースが伝えていましたが,当地では大雨や激しい雨が続くことはありませんでした。  午前中のうちに小雨になり,そのまま一日降り続けました。急に強く降ってきてビックリすることもありました。  情報番組が“梅雨”を話題にしていましたが,紫陽花も今年は早く開花するのかな。  連休明け,子供達の学校生活は“普通に始まった”でしょうか。  「○○へ行ってきた。楽しかった。」「家族で〜したよ。面白かった。」「○○を買ってもらった。嬉しかった。」  休み時間には,休み中の話で盛り上がっていたでしょう。  そんな学校・教室を思い描きながら,『いじめ 心の中がのぞけたら―漫画 明日がくる』(朝日学生新聞社・刊)を思い出しました。  朝日中学生ウイークリー(現 朝日中高生新聞)に連載されていた漫画「明日がくる」から選ばれた話が載っています。  これまで3冊出ており,最初が2012年の発刊です。  この「明日がくる」は,投稿欄「いじめ伝言板」に寄せられた投書をもとにして,本山氏が物語を構成し,漫画にしたものです。  ですから,どの話も“作りものではない”,いじめる子,いじめられる子供の本音が伝わってきます。  物語のなかに,あなたが知る「自身の体験」,「周囲の状況」が出てくるかもしれません。  そして,あなたの近くに“気になること”が見えてくるかもしれません。  物語から,あなたに“できること”があり,あなたの“すること”があることに気づかされます。  どれか1冊手に取って,そっと開いてみませんか。  本書から。
    「100%をあきらめて」  私はカンペキ主義だったんだと思う  「このまえ決めたじゃない そうきんは きちんときれいに並べて干そうねって」  自分の意見が通らないと つい強く言ってしまう  「なんで言った通りにできないの?」  「やってるじゃん」  「ぐちゃぐちゃだよ!」  そのことが原因でクラスの一部にムシされている  先生が私に言った  「自分の意見が100%通らなくても70%くらい通っていたら妥協することも大事  集団の中で必要なのは妥協と尊重よ」  その言葉は 私を大きく変えた  30%の女子が私をムシする  でも70%は普通にしてくれる  それで十分  八方美人の親友のことを時々嫌いになる  でもそれは嫌いな10%にスポットをあてた時  残りの90%は好き  それで十分  すべての人に好かれる人なんでいない すべてをわかり合える人なんていない  「なんで整頓できないの?」  「あっ また やっちゃった…」  自分のことも 時々嫌い  でも80%くらいは好き それで十分  「あきらめるな」って言葉を よく聞くけど  私は言いたい 「あきらめて」  100%をあきらめてから  私はすごくラクになったよ
【関連】   ◇漫画・イラスト・絵本制作 本山理咲   ◇『いじめ 心の中がのぞけたら2- 漫画 明日がくる』(朝日中高生新聞の人気連載)   ◇『いじめ 心の中がのぞけたら3- 漫画 明日がくる』(朝日中高生新聞の人気連載)