『いじめ 心の中がのぞけたら』(本山理咲・著)
「大雨に警戒し…」とニュースが伝えていましたが,当地では大雨や激しい雨が続くことはありませんでした。
午前中のうちに小雨になり,そのまま一日降り続けました。急に強く降ってきてビックリすることもありました。
情報番組が“梅雨”を話題にしていましたが,紫陽花も今年は早く開花するのかな。
連休明け,子供達の学校生活は“普通に始まった”でしょうか。
「○○へ行ってきた。楽しかった。」「家族で〜したよ。面白かった。」「○○を買ってもらった。嬉しかった。」
休み時間には,休み中の話で盛り上がっていたでしょう。
そんな学校・教室を思い描きながら,『いじめ 心の中がのぞけたら―漫画 明日がくる』(朝日学生新聞社・刊)を思い出しました。
朝日中学生ウイークリー(現 朝日中高生新聞)に連載されていた漫画「明日がくる」から選ばれた話が載っています。
これまで3冊出ており,最初が2012年の発刊です。
この「明日がくる」は,投稿欄「いじめ伝言板」に寄せられた投書をもとにして,本山氏が物語を構成し,漫画にしたものです。
ですから,どの話も“作りものではない”,いじめる子,いじめられる子供の本音が伝わってきます。
物語のなかに,あなたが知る「自身の体験」,「周囲の状況」が出てくるかもしれません。
そして,あなたの近くに“気になること”が見えてくるかもしれません。
物語から,あなたに“できること”があり,あなたの“すること”があることに気づかされます。
どれか1冊手に取って,そっと開いてみませんか。
本書から。
「100%をあきらめて」 私はカンペキ主義だったんだと思う 「このまえ決めたじゃない そうきんは きちんときれいに並べて干そうねって」 自分の意見が通らないと つい強く言ってしまう 「なんで言った通りにできないの?」 「やってるじゃん」 「ぐちゃぐちゃだよ!」 そのことが原因でクラスの一部にムシされている 先生が私に言った 「自分の意見が100%通らなくても70%くらい通っていたら妥協することも大事 集団の中で必要なのは妥協と尊重よ」 その言葉は 私を大きく変えた 30%の女子が私をムシする でも70%は普通にしてくれる それで十分 八方美人の親友のことを時々嫌いになる でもそれは嫌いな10%にスポットをあてた時 残りの90%は好き それで十分 すべての人に好かれる人なんでいない すべてをわかり合える人なんていない 「なんで整頓できないの?」 「あっ また やっちゃった…」 自分のことも 時々嫌い でも80%くらいは好き それで十分 「あきらめるな」って言葉を よく聞くけど 私は言いたい 「あきらめて」 100%をあきらめてから 私はすごくラクになったよ【関連】 ◇漫画・イラスト・絵本制作 本山理咲 ◇『いじめ 心の中がのぞけたら2- 漫画 明日がくる』(朝日中高生新聞の人気連載) ◇『いじめ 心の中がのぞけたら3- 漫画 明日がくる』(朝日中高生新聞の人気連載)