集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

紹介しようか,どうしよう 『深爪式』(深爪・著)

ひまわり0817。 「暑い日になり…」と予報されていましたが,今朝は雨が降ってきそうな天気でした。日中も,ときどき薄日を感じる程度で,“夏の日”ではありませんでした。  今年は「今,梅雨だよね?」という天候だったので,今になって帳尻を合わせているようです。  それは困ります。やはり“夏は夏らしく”あってほしい。お天道様,お願いします。  図書室の書架に,目立つ装丁の本がありました。外観はピンク色,題字は金色の背景に浮かぶピンク色,タイトルは『深爪式 声に出して読めない53の話((KADOKAWA・刊)です。  著者名は「深爪」。テレビ番組『がっちりマンデー』で,先日「○○式でがっちり」という放送を見たところでもあり,タイトルに惹かれました。  本を開いて,びっくり。  中扉の「人生に疲れたすべての人たちに捧ぐ」を読み,ぺーじをめくるとContents(目次)です。  「まえがき」に続くのが「深爪なセックス」であり,内容が「これが私のエロ人生(幼稚園〜中学生編)」から始まります。  「この本がここにあっていいの?」  この本に出会ったのも何かの縁,読んでみることにしました。  ブログで紹介するかどうか迷いました。  「元○○」が躊躇させますが,「自由人」は“話題になっている本”という“逃げ”を用意しながら書いています。  出版社の紹介文には,
 Twitterフォロワー11万人突破!!  下品な仮面を被ったツイート女王「深爪」による高感度エッセイ!  電子版2冊分に書き下ろしを加えた決定版が,ついに書籍化!  ハードコア&パンクな内容にして,そのじつは無名の一般主婦。 「ひどすぎる! だけどおもしろい!!」「セキララなオンナの本音が満載!」など各方面から大反響。  恋愛,SEX,人生,SNS,家族,社会ネタとジャンルを走破。  下ネタ全快! 核心に迫る深爪ワールドをご堪能あれ。  深爪すぎて爪は短いけど,確実にあなたの心に爪痕を残します。
とありました。  確かに“爪痕”が残ります。  さまざまな本を紹介するダビンチニュースでは,
 有象無象,魑魅魍魎がはびこるツイートが話題になり,多くの人々に深い爪あとを残すアカウント「深爪」(@fukazume_taro)氏をご存じでしょうか?  彼女は一介の主婦にも関わらず,11万人のフォロワーを抱え,ツイッターの女王と呼ばれている。著名人にもファンが続出しているという,彼女のつぶやき最大の特徴といえば“シモネタ”。たとえば… (中略)  そのほか,おっさんにダジャレ好きが多い理由を「なぞなぞ本」から考察したり,実体験を交えたセックスレス脱出方法など,声には出せなくとも膝を打つようなコラムが盛りだくさん。とくに,今回書き下ろしたコラム「すばらしきかな玉袋」では,著者の玉袋愛が炸裂しています。読後は,これが混沌…とつぶやいていることでしょう。多分。  平淡な日々にぼんやり退屈を感じているならば,性欲モンスター,女,主婦などなど,さまざまな観点から仮設を立てまくる“深爪式”思考法を,同書から学んでみるのも一興かもしれません。
と,“思考法を学ぶ”ことを勧めています。  最初から“シモネタ”全開ですが,「深爪なSNS」あたりから“風向き(表現)”が変わってきます。  その内容は,SNSやネットで苦しむ中高生にも読ませたいと感じました。 読書メモより
○ 「サプライズ」を,相手を喜ばせるためのイベントと考えている人も多いと思うが,実際のところそれは究極の自己満足にすぎない。 ○ 咳が見えずに苦痛な時間を過ごさなければならないとき,「いつでも死ねる」と逃げ場を作ることで,たいそう気持ちが楽になる。  「いざとなったら死ねばいいや」は一見,絶望的な思考停止と思われるかもしれないが,それは「生きる希望」を生むこともあるのである。 ○ しかし,今一度考えてみて欲しい。そもそも我々人間は,すでに「自然」ではないのである。冷暖房完備の家に住み,炊飯器で炊いた米を食べ,電車通勤をしている人間が,ある一部に関してのみ「自然であること」を追求するのはあまりに「不自然」だ。 ○ これからは挨拶代わりに「個性的」を連発し,隙あらば腹の探り合いをしていきたいと心に決めた次第である。 ○ こうして,私はなんでもテキパキとこなす人間になってしまった。(中略)…などと褒めてくれる人がいるのだが,そう言われるたびに子どもの頃のイヤな記憶がよみがえり,陰鬱とした気持ちになる。完全なる善意が相手を傷つけることもあるのだ。  本当に人間はめんどくさい生き物である。 ○ 母は悪の組織に狙われている。  家を空け,帰宅すると化粧水の位置が変わっている。  大事にしまっておいたマックのコーヒー1杯無料券がいつの間にかなくなっている。  毎日決まった時間に新聞配達のバイクが家の前を通り,毎日決まった時間に向かいの住人がゴミを出す。母を監視するためだ。  台風の翌日には大量の葉っぱが庭に投げ込まれたこともある。悪の組織の嫌がらせである。 (中略)  私ができること。  それは,母はおかしくなってしまったが,「自分を愛し,育ててくれた唯一の人間である」ということを決して忘れない,ということではないかと思うのである。
 あなたも“深爪式の思考”を味わってみますか
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