『ニトリ 成功の５原則』（似鳥 昭雄・著）

　昨日の雨が上がり，天気のよい日になりました。 　「桜が咲いた。」 とのニュースもありますが，まだ気温の低い日が続き，当地の桜が咲くには，もう少し時間がいりそうです。 　明日は，暖かくなるかな…。 　テレビCMで流れる「お、ねだん以上。ニトリ」のフレーズは，とても印象と記憶に残ります。 　これはご存じ家具メーカー(?) ニトリのCMです。現在のニトリを築いた似鳥昭雄氏の『ニトリ　成功の５原則』（朝日新聞出版・刊）です。 　小さな家具店が日本最大の家具チェーン店となっていく“商い”と“人づくり”を，似鳥氏が語っていきます。 　著者は，大きな成功を収めることができた秘密は，「ロマン」「ビジョン」「意欲」「執念」「好奇心」という5つの原則にあると，それを熱く語ります。

　　　◇成功の５原則 １．ロマン（志） ２．ビジョン（中長期計画） ３．意欲 ４．執念 ５．好奇心 　　　◇ロマンとビジョンを達成するための「５大スローガン」 １．一番主義 ２．集中主義 ３．先制主義 ４．経験主義 ５．ビジョン主義

　職種を問わず，著者のいう「成功の5原則」は同じだと思います。 　著者が語る“これまでの歩み”に，それぞれの歩みを重ねて読むと，新しい発見がありそうです。 　読書メモより

○もしロマンとビジョンがなければ，何も考えずに，行き当たりばったりで人生が終わっていたでしょう。せっかく始めた店もつぶしてしまって，今頃は路頭に迷っていたかもしれません。ロマンとビジョンを持てるかどうかで，人生はまったく変わってしまいます。 ○ところがそこで新しい商品を探すのが一番早いのが，私なのです。社員が通った後から行って，「これがいい」という商品を見つけることもよくあります。 ○真綿に水がしみ込むように教えがスッと入ってきたのでしょう。まさに「巡りあえた」という思いでした。 ○先生によればビジョンとは20年以上先の目標を言います。事業を山登りにたとえるなら，ビジョンはめざすべき「山」です。ではロマンは何かというと，山の与えてくれる感動や感激です。 ○従来の2倍とか3倍というレベルなら，それまでの継続で達成できる。しかしそれまでの100倍となると，過去と同じことをしていては決して達成できない。(略) そのためには自分が免許をとらなくてはならない。つまり経営者自身の成長も求められる。 ○アメリカのチェーンストアを見て，その中でよさそうなところだけ真似しようとしても，ダメ。やるなら100％，システム全部を採り入れなければいけない。同じように，先生の教えの１，２，３を抜かして，４，５だけやってもダメ。１から順にやっていかなければうまくいかない，ということです。 ○ニトリでは新卒採用でも中途採用でも，学歴より正しい物の見方，正しい考え方をする人を優先して来てもらっています。また今後の会社の成長を見据えて，マネージャータイプ，指導者タイプの人を多くしています。

　　　目次 序章　人も会社も，原則は同じ 第１章　「ロマン」で人は生まれ変われる 第２章　「ビジョン」があるから成功できる 第３章　「意欲」は高い目標から生まれる 第４章　「執念」なくして，成功なし 第５章　「好奇心」が革命のもとになる

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