集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

新しい校舎。『豆大福と珈琲』(片岡義男・著)

校舎0323。 朝から雲があり気温も上がりませんでした。午後になり晴れ間が出て,暖かくなりました。  “三寒四温”が続いていくようです。  明日は…。  午前中,作手小学校の新しい校舎におじゃましました。  校長先生から「昨日から,新しい校舎で子供達が活動しています。」とのお知らせをいただき,校内を案内していただきました。  校内を回りながら,準備してきたことと実際とを確認ながらみていきました。  「○○は,素敵なものになりましたね。」  「○○は,新しい活動ができそうですね。」  「○○は,工夫して活動を作っていくのですね。」  新しい校舎で出会う子供達は,どの子も笑顔でした。  4月からの活動が楽しみです。  備品などの移動をする業者は,準備された配置図や教頭先生の指示で,てきぱきと設置していました。  業者の“組織力”を感じました。見事な仕事でした。感心しました。  午後は,先生方が作業をされるようでした。  年度末の慌ただしい中でたいへんでしょうが,よろしくお願いします。  ご苦労さまです。    ◇新城市立作手小学校ホームページ  著者の片岡氏の名は,「どこかで見たような…。」 タイトルは…。  それでも気になって『豆大福と珈琲朝日新聞出版・刊)を読みました。  朝日新聞に連載され,表題となっている『豆大福と珈琲』をはじめ“珈琲”をめぐる5つの物語です。  出版社の紹介は
 小説には、珈琲がよく似合う。  たしかな文体とスタイリッシュな世界観。  あらゆる小説的企みにみちた「珈琲」をめぐる5つの物語。  子連れで地元に戻ってきた幼なじみと「結婚」をしないまま、新しい「家族」のかたちを探っていく表題作「豆大福と珈琲」(朝日新聞連載)ほか、珈琲を題材に作家が「小説」を書き上げるまでの思考の軌跡を描いた「深煎りでコロンビアを200グラム」、小田急線沿線を舞台に過去と現在を往還しながら3人の女性との微妙な「鯛焼きの出前いたします」ほか3編の書き下ろし作品を収録。
とありました。  それぞれに面白かった(?)ですが,表題となっている『豆大福と珈琲』が最初に掲載され,その読後は“後を引き”ます。
 1987年に日本での生活を引き払い,夫婦二人でアメリカに移住した。僕が7歳のときだった。
と,主人公の森野真彦は祖父母のもとで育てられることになります。  「何で,両親は一緒にアメリカに連れて行かないの?」との問いを挟ませずに展開していきます。  そして18歳になったとき,
 明確に,はっきりと,ここで区切りをつけるべきだ,と僕は決断した。(略) 大切ななにごとかをなし崩しにしていく,図々しくて鈍感な行為だ,と十八歳の僕は思った。巣立つべきだ,という結論は動かなかった。
と,祖父母の家を出ていきます。  年齢を重ねた真彦が,“豆大福”を食べ
「これまでの自分のすべてが二個の豆大福に凝縮され,それが僕の内部で炸裂したかのような閃きだ」
と。  珈琲を飲みながら,物語の主人公の“世界”を味わいませんか。
   目次 豆大福と珈琲 深煎りでコロンビアを200グラム 鯛焼きの出前いたします この珈琲は小説になるか 桜の花びらひとつ
【関連】   ◇片岡義男.com   ◇片岡義男.com(@kataoka_com)Twitter