集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

図書館の書架に並んでいた2冊

花0217。 今日は“氷点下でない朝”でした。朝から雲がひろがり,日中も気温は上がりませんでした。  午後から雨模様になりました。  午後,外に出ると,「あれっ,外の方が暖かい。」と感じました。天気が悪く窓を開けて換気しなかったから,屋内は“朝のまま”だったようです。  明日は…。  図書館を訪れて,新刊が多く並ぶ書架を見ると,話題の本が並びます。それと合わせて,「その“市・地域の関心”がここにあるのだろう」と感じるタイトルの本も並んでいます。  それが,来館者のリクエストなのか,館の選書なのか分かりませんが,興味深く見ています。  先月,図書館の書架に“まちおこし”をテーマにしたと思われる本が,たくさん並んでいました。  その中から2冊を読んでみました。  一冊は,タイトルの“飯を食う”に惹かれて選んだ『地域の誇りで飯を食う! “何もないまち"を変えた奇跡の物語』(真板昭夫・著/旬報社・刊)です。  もう一冊は,“ソトコト”の活動のことだろうと選んだ『(111)ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)』(指出一正・著/ポプラ社・刊)です。  出版社の図書紹介は,それぞれ次のように書かれています。
「うちのまちには何もない」って、ほんとですか?  岩手県二戸市の市長と60人の仲間が“おらが地域の宝探し"に立ち上がった。その小さな一歩はいつしか大きなうねりとなり、自信をなくしていた人々の心を揺さぶり始める???。  東北の小さなまちで四半世紀に渡って紡がれる、奇跡のまちおこし物語。 ******* 「豊かな社会」の尺度が変わる、若者が主役の新しいまちづくりとは?  お金でもキャリアでもない。生きる手ごたえと確かなつながりで、地域をリアルに盛り上げる若きローカルヒーローたち!  未来への手ごたえを感じ、仲間を巻き込みながら、地元の底力を引き出す秘訣はなんなのか。「若者」×「ローカル」に学ぶ経済+暮らしのヒントを、月刊『ソトコト』編集長が語る。
 どちらも,「まちおこし・地域おこし」について述べられていますが,当然ながら,その取り組む“方向”は大きく異なります。  さらに,「何か参考になることはないか?」と図書を手にするときに,「即効薬を求める」ような気持ちがあるとすれば,その“答え”はありません。もし,あえて答えとするなら,「すぐに始めること。行動すること。」だと思いました。  「地域の…」は,二戸市長が1992年2月に
 二戸にはお金がないやる気もない若者もいない。『ないない尽くし』のこの環境で,どんな町おこしができると思われますか?(略) 私に知恵を貸してください!
と,相談を持ちかけたところから始まった,長く続いている“地域おこし”です。  「宝さがし」として始まった活動は,
○ 市民総参加の作業 ○ お年寄りの参加を促す ○ 女性の参加が不可欠 ○ 先人の宝を活かしたまちづくり
の4つを意義として進められていきました。  現在なら,この4つも“よくあること”でしょうが,25年前には“たくさんのムリ”があったはずです。それを市長が変わっても継続して取り組まれている“確かさ”は,その活動と仕組みづくりに支えられて,今に続き,未来に続いていくことでしょう。  「ぼくらは…」では,助言を求められことの多い著者が「わがまち自慢より,課題を見せてこそ」と,多くで取り組んでいる「わが町のよいところは…」ではダメだと始まります。
これは観光でも移住でも同じです。ここで「うちはこんなにすごいんだぞ」と,地域の満点感を出せば出すほど,「自分とのひっかかりがないな」と,他人ごととして興味を失ってしまいがちです。リアルな場所で求められるのは,自分ごととして参加できるか,ひとりの人間として,必要とされているかなのです。  ですから,僕はまちづくりを考えている人たちにいつもこうお願いしています。  「○○を吐いて…」「みなさんが本当に…(略)…親身になって考えてくれます」と。
 『ソトコト」というメディアの編集長が注目するまちおこしに登場する「ローカルヒーロー」に注目し,彼らの活動を通して「ソトコト流ローカル再生論」が述べられています。  今,“この地域”のまちおこしは…。  図書を読みながら,考えてみませんか。
  「地域の…」 目次 はじめに 第1章 お金がない、やる気がない、若者がいない 第2章 宝探しで地域おこし 第3章 宝で変わる市民の意識 第4章 地域おこしを長続きさせる仕掛け 第5章 誇りで飯を食いたい! 第6章 地域ブランドの伝え方 第7章 誇りを次世代に引き継ぐために おわりに   「ぼくらは…」 目次 はじめに 第1章 ローカルに価値を見出す若者たち 第2章 関係人口を増やす 第3章 未来をつくる手ごたえ 第4章 自分ごととして楽しむ 第5章 地域の未来をみんなでつくる おわりに おすすめブックリスト
【関連】   ◇真板 昭夫Facebook)   ◇指出 一正Facebook)   ◇ソトコト