集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「医療に関わる知恵」(「諺・言い伝え集」より)

風景0124。 寒い一日でした。  朝,倉庫にある温度計は「氷点下5度」を示しており,その後も氷点下でした。  日中,日差しがあって「暖かい。温かい。」と思うのですが,気温は上がっておらず,“地域全体が冷蔵庫の中”にあるようでした。  「寒」の明けるのは,まだ先…。  インフルエンザの流行が続いています。みなさんお気を付けください。  冊子『ふるさとに生きる諺・言い伝え集 鉄は熱いうちに打て』(現・新城市立鳳来中学校・発行)から紹介する最終回(13回目)です。  冊子の最終項は,「医療に関わる知恵」でした。
 私たちの故郷「鳳来町」は鳳来寺山を背に,深い緑に囲まれた町です。山には何百年を数える「鳳来杉」が,野には自然から授かった数々の草花が,わが身を誇示するかのように競いながら生息している,そんな素晴らしい環境の町です。  鳳来町に住む人々は,この恵みの多い自然の恩恵を大切にしながら暮らして来ました。そして今も,「年長者から若者へ,親から子へ」とその大切さが語り継がれています。  私たちの町に昔から言い伝えられ,私たちの健康を守ってくれている数々の薬草と,その効能について紹介したいと思います。  身近にとれる野菜についてはあまり紹介してありませんが,「葱,こんにゃく,じゃがいも,かぼちゃ,しそ,山芋等」も薬として使うことが出来るようです。
 冊子が発行された当時の“暮らし”から,今も変わらないものと,変わってきたものがあるように思います。  今を過ごす私たちは,「恵みの多い自然の恩恵」に感謝し,それを大切していくことが,“ここに生きる”ことだと思います。  そして,一人一人が『「年長者から若者へ,親から子へ」とその大切さを語り継ぐ』ことの価値を知り,続けていくことが“今を生きる”ことを守っていくことだと思います。
○桃の葉  〔アセモ〕   −汁を絞ってつける。煎じてつける。 ○千ぶり(トウヤクとも言う)   −花が咲いた時に採って陰干しにする。   −胃腸の悪い時,腹痛の時飲むとよく効く。下痢にもよく効く。 ○大根   −風邪をひいて咳が出るとき,大根を角切りや薄切りにして蜂蜜を加え,できた汁を飲むと楽になる。 ○おおばこ   −乾燥させたものを煎じて飲むと咳が止まる。 ○あおいの木   −ナイフで削いで切り傷に貼っておく。治ると自然に木の皮が剥がれてくる。 ○よもぎ   −揉んで出た汁を切り傷につけると血が止まる。 ○きんかん   −煎じて飲むと咳が止まる。 ○じゃがいも   −皮を剥いてすり卸し,ガーゼに塗って患部に当てると消炎作用がある。 ○どくだみ   −どくだみの生は殺菌効果があるので,切り傷につけると化膿しない。   −葉を濡れた紙に包んで焼き,どろどろしたものを出来物に貼る。 ○白なんてん   −煎じて飲むと「喘息」に効く。
【参考】   2016/11/25 「いろいろな諺・言い伝え」(「諺・言い伝え集」より)   2016/11/24 「生き方を教える 2」(「諺・言い伝え集」より)   2016/11/17 「生き方を教える」(「諺・言い伝え集」より)   2016/11/04 「生活を支える」(「諺・言い伝え集」より)   2016/10/28 「天候を教える」(「諺・言い伝え集」より)   2016/10/17 「縁起を担いで 2」(「諺・言い伝え集」より)   2016/10/09 新米。「縁起を担いで」(「諺・言い伝え集」より)。   2016/10/06 「子育て・しつけ」(「諺・言い伝え集」より)   2016/09/28 「子育て・しつけ」(「諺・言い伝え集」より)   2016/09/12 「早寝,早起きは三文の得」(「諺・言い伝え集」より)   2016/09/07 台風13号が近づいて…(『「食い合わせ」って ほんとう?』)   2016/08/26 冊子「ふるさとに生きる諺・言い伝え集」