「医療に関わる知恵」(「諺・言い伝え集」より)
寒い一日でした。
朝,倉庫にある温度計は「氷点下5度」を示しており,その後も氷点下でした。
日中,日差しがあって「暖かい。温かい。」と思うのですが,気温は上がっておらず,“地域全体が冷蔵庫の中”にあるようでした。
「寒」の明けるのは,まだ先…。
インフルエンザの流行が続いています。みなさんお気を付けください。
冊子『ふるさとに生きる諺・言い伝え集 鉄は熱いうちに打て』(現・新城市立鳳来中学校・発行)から紹介する最終回(13回目)です。
冊子の最終項は,「医療に関わる知恵」でした。
私たちの故郷「鳳来町」は鳳来寺山を背に,深い緑に囲まれた町です。山には何百年を数える「鳳来杉」が,野には自然から授かった数々の草花が,わが身を誇示するかのように競いながら生息している,そんな素晴らしい環境の町です。 鳳来町に住む人々は,この恵みの多い自然の恩恵を大切にしながら暮らして来ました。そして今も,「年長者から若者へ,親から子へ」とその大切さが語り継がれています。 私たちの町に昔から言い伝えられ,私たちの健康を守ってくれている数々の薬草と,その効能について紹介したいと思います。 身近にとれる野菜についてはあまり紹介してありませんが,「葱,こんにゃく,じゃがいも,かぼちゃ,しそ,山芋等」も薬として使うことが出来るようです。冊子が発行された当時の“暮らし”から,今も変わらないものと,変わってきたものがあるように思います。 今を過ごす私たちは,「恵みの多い自然の恩恵」に感謝し,それを大切していくことが,“ここに生きる”ことだと思います。 そして,一人一人が『「年長者から若者へ,親から子へ」とその大切さを語り継ぐ』ことの価値を知り,続けていくことが“今を生きる”ことを守っていくことだと思います。
○桃の葉 〔アセモ〕 −汁を絞ってつける。煎じてつける。 ○千ぶり(トウヤクとも言う) −花が咲いた時に採って陰干しにする。 −胃腸の悪い時,腹痛の時飲むとよく効く。下痢にもよく効く。 ○大根 −風邪をひいて咳が出るとき,大根を角切りや薄切りにして蜂蜜を加え,できた汁を飲むと楽になる。 ○おおばこ −乾燥させたものを煎じて飲むと咳が止まる。 ○あおいの木 −ナイフで削いで切り傷に貼っておく。治ると自然に木の皮が剥がれてくる。 ○よもぎ −揉んで出た汁を切り傷につけると血が止まる。 ○きんかん −煎じて飲むと咳が止まる。 ○じゃがいも −皮を剥いてすり卸し,ガーゼに塗って患部に当てると消炎作用がある。 ○どくだみ −どくだみの生は殺菌効果があるので,切り傷につけると化膿しない。 −葉を濡れた紙に包んで焼き,どろどろしたものを出来物に貼る。 ○白なんてん −煎じて飲むと「喘息」に効く。【参考】 2016/11/25 「いろいろな諺・言い伝え」(「諺・言い伝え集」より) 2016/11/24 「生き方を教える 2」(「諺・言い伝え集」より) 2016/11/17 「生き方を教える」(「諺・言い伝え集」より) 2016/11/04 「生活を支える」(「諺・言い伝え集」より) 2016/10/28 「天候を教える」(「諺・言い伝え集」より) 2016/10/17 「縁起を担いで 2」(「諺・言い伝え集」より) 2016/10/09 新米。「縁起を担いで」(「諺・言い伝え集」より)。 2016/10/06 「子育て・しつけ」(「諺・言い伝え集」より) 2016/09/28 「子育て・しつけ」(「諺・言い伝え集」より) 2016/09/12 「早寝,早起きは三文の得」(「諺・言い伝え集」より) 2016/09/07 台風13号が近づいて…(『「食い合わせ」って ほんとう?』) 2016/08/26 冊子「ふるさとに生きる諺・言い伝え集」