冊子「ふるさとに生きる諺・言い伝え集」
まだ台風10号の進路がはっきりせず停滞を続けています。
日中,“夏の雲”を空広く見られる時間もありましたが,晴れて気温の上がった一日でした。
夕食に,初物のアスパラガスがありました。
ただし,間引きをしたアスパラですので,細く小さなものでした。形はアスパラですが,味は“それなり”でした。多分,先の部分がなくて出てきたら,何なのか分からなかったかもしれません。
細く小さくても,大地の力を感じさせてくれました。
感謝
古いものを片付けていて,『ふるさとに生きる諺・言い伝え集 鉄は熱いうちに打て』という冊子を見つけました。
奥付がなく発行された時期は不明ですが,鳳来町立鳳来中学校(現・新城市立鳳来中学校)が保護者などから集めた「言葉」や「提言」をまとめたものです。
冊子について,目次の前ページに次のように述べています。
子どもの家庭では三世代同居が多く,そのおかげを受けている恩恵ははかり知れない。 「おじいちゃんから,こんな話を聞いた。」とか 「ひきつけを起こした時,おばあちゃんが草を採って来て額に貼ってくれたら治った。」とか…。 「昔の人はすごいと思った。」と言う。 子どもたちが,お年寄りの話にびっくりしたり,感動したりする,そこには,「生活の知恵」があるからである。 しかし,鳳来町では,この先十年程は急激な過疎化の傾向にある。更にテレビを中心とした寡黙的な生活の中でこうした事柄が薄れ,忘れ去られようとしている。私たちは,この地方に語り継がれてきた「先人の知恵」を大切にし,将来に生かしたいものである。「戦後71年」,長い時が流れました。広島や長崎の市長,子供達が,「語り部がいなくなる」ことを切実感をもって話をされました。 「お爺さんやお婆さんに聞いて…」で聞けることは,長く続いた“昔の話”ではなく,変化の大きい“少し前の話”になっているようです。 戦争の話,昔の暮らし,生活の知恵… 話してくれた“昔のこと”も,体験したことではなく,伝聞のことも増えているかもしれません。 先の文章にある「テレビを中心」「寡黙的な生活」は,「スマホを中心…」となって,皆が画面を見て「寡黙な空間」にいる生活にと,冊子を作成したときの予想を超えて変化しています。 “忘れ去られる”ことも,予想以上に進んでいるのではないでしょうか。 他にも,それぞれの「昔の暮らし」「生活の知恵」などを文書や冊子にまとめたものがあると思います。 こうした記録を,「今に」そして「未来(あす)に」つないでいくことが,より豊かな生活のために大切なことかと思います。 みなさんの家にも,こうした冊子はありませんか。
【健康】の項より 小食は長生きのしるし ・粗末(質素)な物を腹八分目食べていれば病気になることはない。 早寝,早起き病知らず ・規則正しい生活が出来ることは,健康である。 「はつもの」を食べると七十五日長生きする ・新しい物を食べると気持ちよく食べられるので体によい。 「へそ」を出していると雷様にとられる ・お腹を出していると冷えるので体に良くない,の戒め。