集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

昭和56年の「P→D→S」

花616。  今日は「」。梅雨の一日。  古い文書のなかに「第95回 教職員等中央研修講座 報告書」がありました。  昭和56年度の研修会に参加した県内4名がまとめた冊子です。  53ページの冊子は,すべて手書きです。  当時として普通のことですが,書き手の“人柄”を感じる原稿です。  冊子に感心しながらも,「手元にある」ことに疑問があります。  この時,教員2年目の“若僧”です。報告書を書かれた4名(校長・園長・教頭)は,他地区・他校の方です。  教頭先生の一人は市内の方ですが,全教員に配ったとは思えず,出所が不明な冊子です。  冊子をみていくと「合同講義22 学校経営」がありました。  「管理」から「学校経営」へと変わっていく時期の先取的な内容です。  ここに「学校経営の基本」の項があり,4つがあげられていました。  その最初に「P(計画)→D(実施)→S(評価)」があり,「教育課程の評価を考えるのは当然だが,学校評価を考えるところは少ない」と書かれていました。  また,3つ目は「POSDCoRB」があり,調べてみると,ルーサー・ギューリックが定型化した組織管理の手法でした。  「学校評価」は,今では“普通”のことですが,平成19年に法制化されるまでは,「それは何をするの?」と言う方も多かったと思います。  そして,学校マネジメントが言われるようになり,「P(Plan)→D(Do)→S(See)」ではなく,「P(Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Act・Action)」がサイクルとして一般的になりました。  ところが,以前から,当地で“同様の取り組み”を経験していましたし,その意味や価値が,学校内で語られていました。そのため,法制化の際に,特別なこととは思いませんでしたし,新しさも感じなかったように記憶しています。  今回の資料で,その「元」が分かった気がしました。  中央研修講座で「これからの教育」を学んだ方々が,その理論や考え方を広め,それを実践して“周囲に発信”してきたからです。  形だけでなく,「それはなぜ」「そのよさ」を確実に後進につなげてきたからでしょう。  振り返って,現在の「研修の成果の広がり」はできているでしょうか。  「時代が違う」かもしれません。多様化のなかで,一つの方向を示すのは難しいかもしれません。  でも,「大切なことは確実に実行する」ことが肝心なのだと思います。  冊子のなかに,こんな表記もありました。  「物が,人の役に立っているか」  文脈から,“もの”を揃えることで教育が充実するのではなく,「役立てる」ことが教員の考えることだと警鐘を鳴らしている言葉です。  今,人(子供,教師)が生きる“学校経営”がされているでしょうか。 【今日の小咄】  車にあやうく轢かれそうになる経験をした。  母に「本当に危なかったよ。もしかしたら,今日私のお葬式になっていたかもしれないよ。」と言うと,母は「馬鹿だねえ。今日死んだのなら,お葬式じゃなくてお通夜だよ。」