先人に学ぶ(9) 「白雲悠々」(4/4)
昨日とはうって変わって晴天の一日でした。
朝,空を見上げると“雲一つ”ありませんでした。日中の気温も“いつもの今どき”だった気がします。
梅雨に入っていますが,今日のような天気が続いてくれると嬉しいです。
今日の食卓には,初物のレタスがありました。柔らかい葉だったからか,より爽やかな味わいでした。
美味しゅうございました。
これまで3回で紹介した故 中西光夫氏の『白雲悠々』から紹介する最終回です。
先人に学ぶ(6) 「白雲悠々」(1/4)
先人に学ぶ(7) 「白雲悠々」(2/4)
先人に学ぶ(8) 「白雲悠々」(3/4)
「まだ先のこと…」と思っている成績や通知表ですが,今月末には“評価”の時期を迎えます。
その評価を保護者につたえるものが「通知表」です。
中西氏は,通知表について,校長に回ってきた通知表の内容や表記をもとに,具体的に「○○先生の通知表から」と項目を立てて4ページにわたって書かれています。
その最初に,職員室での会話を引き,それに続いて,ご自身の話を述べています。
(略) わたしが教員になった昭和28年。1学期の通知表は,校長先生に作っていただきました。それは,○○となり,7月1日付の辞令となったため(実際には4月20日から無給奉職),それまで,その学年を担任して下さった校長先生が通知表のまとめをして下さったのです。 別に,通知表についてのご指導はなかったように記憶していますが,実に美しくか書かれた楷書で所見が記されておりましたし,どんな子にも,ごく具体的なことで「…ができてうれしい」と自分のことのように喜び,長々と書かれた最後には「…するともっとよい」と結ばれていました。 以来,わたしは,そんな通知表への配慮を大事にするように心がけてきました。それにしても,○○小での54名のクラスの通知表作成の仕事は忘れられません。1,2行の簡単な所見文にしておけば,もっと早くできたでしょうが,少しでも具体的なことで,へたな字でも心を込めて,ていねいに書かなければと考え,つい弱音をはきたくなる自分を戒め,何とか努力できたのは,前記の校長先生の大きなお教えがあったからだと信じております。 通知表は,記録として(略)このような体験をもとに,「今」(当時)の通知表のあり方について,強制ではなく「○○だとよい」と伝えています。 初任者としては,どのように真似ていけばよいのかも分からずに,学年主任の助けをかりながら,最初の通知表を作成した記憶があります。 お子さんが持ち帰る通知表には,先生方の“思い”と“願い”が込められています。 どのような“思い”や“願い”を受け取っていただけるでしょうか。 【今日の小咄】 大学センター試験を受けた。 隣の教室で受験している友人を呼ぼうと,教室の後ろの入り口から「おーい,鈴木!」と声をかけたら,教室じゅうの人が一斉に振り向いた。 座席は五十音順で,その教室は全員鈴木さんだったのだ。