集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『世界はゴ冗談』(筒井康隆・著)

花416。  暖かい一日でした。  当地のゆったりした状況とは大きく違う,九州地方の地震発生が続いています。早い終息が望まれますが,これまでにない状況のようです。
毎日新聞】 気象庁の青木元(げん)地震津波監視課長は16日午前の記者会見で、熊本、阿蘇、大分へと北東方面に拡大していく地震現象について「広域的に続けて起きるようなことは思い浮かばない」と述べ、観測史上、例がない事象である可能性を示唆。「今後の(地震)活動の推移は、少し分からないことがある」と戸惑いを見せた。  また、14日の最大震度7地震を「前震」と捉えられなかったことについて、「ある地震が発生した時に、さらに大きな地震が発生するかどうかを予測するのは、一般的に困難だ」と述べた。
 被災地のみなさま,心よりお見舞い申し上げます。  図書館の書架にあった筒井氏の『世界はゴ冗談』(新潮社・刊)を“読もう”としました。  題名の「世界はゴ冗談」を含む8編の短編小説と「附・ウクライナ幻想」からなる本です。  出版社の紹介文は,
 巨匠、八十歳。なおも最前衛に立ち、小説の沃野を拡げ続けた末の、悪夢のように甘美で刺激的な果実――。  老人文学の臨界点「ペニスに命中」、SFと震災の感動的な融合「不在」、二千以上の三字熟語が炸裂する「三字熟語の奇」、最新の文学理論の小説化「メタパラの七・五人」など、異常なまでの傑作短篇集。  瞠目せよ、刮目せよ!
と書かれていました。  最近,筒井氏の本を読んでいないので,「久しぶりに…」と思って手にしたのですが,最初の「ペニスに命中」を読み始め,すぐに“挫折”しました。  「では,次の作品で…」と飛ばしていきますが,瞠目も刮目も無理のようです。  「三字熟語の奇」では,三文字の熟語だけが書かれています。
一大事 一目散 一周忌 一匹狼 一里塚 一辺倒 一方的 一時的 (略) 試運転 自転車 周波数 高周波 高気圧 入道雲 稲妻型 霊長類 (略) 近似的 幾何学 沸騰転 豪華晩 小危味 応援断 無機仏 代部分
 こうして18頁に渡って三字熟語だけが続きます。  いろいろな読み方ができそうですが,力尽きました。  いろいろ考えさせられる一冊でした。  あなたも手にしてみませんか
  目 次 ペニスに命中 不在 教授の戦利品 アニメ的リアリズム 小説に関する夢十一夜 三字熟語の奇 世界はゴ冗談 奔馬菌 メタパラの七・五人 附・ウクライナ幻想
【今日の小話】  友人は,国語の時間に「『しかも』を使って短文をつくれ」という問題に対して「牛もいる,馬もいる,しかもいる。」と答えた。