2-11 いじめを防ぐには(1) (新しく先生となるみなさんへ)
不安定な天候で、雨の一日を予想しましたが、出かけている間は、傘は開かずにすみました。
午後、短時間でしたが激しい雨が降りました。
しばらく不安定な天候が続くようです。被害の出るような降り方は遠慮したいものです。
平成の頃、新任教員に「学校のこと」「教職のこと」を紹介する冊子『新しく先生となるみなさんへ』が配付されていました。
当時とは教育を取り巻く状況が変わっていますが、若い先生や教職を目指す若者に参考となる部分もあると思います。
その冊子(平成19年度)から順に紹介していきます。
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教員の一日
11 いじめを防ぐには
(1) いじめの問題に関する基本的認識
いじめの背景には,家庭,学校,社会における様々な要因があり,それらが複雑に絡み合っていると考えられるが,この問題については,次のような基本的認識をもつことが大切である。
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? いじめは,「どの学校でも,どの子にも起こり得る」問題であることを十分認識すること
? 「いじめは人間として絶対に許されない」との強い認識に立つこと
? いじめられている子供の立場に立った親身の指導を行うこと
? いじめの問題は,教員の子供観や指導の在り方が問われる問題であると認識すること
? 家庭,学校,地域社会などすべての関係者がそれぞれの役割を果たし一体となって真剣に取り組むことが必要であること
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また,教員の指導姿勢が,次のような状態のとき,いじめの背景となる場合もある。
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? 教員に人権意識が不足していたり,心の教育がなおざりにされていたりするとき
? 成就感・満足感を味わうことのできる子供主体の教育活動がおろそかにされたり,子供に接する時間が少なかったりして,子供と教員の心の交流が十分に図られていないとき
? 子供が発するいじめのサインを敏感にとらえる教員の目が未熟であるとき
? 見て見ぬ振りをする教員の態度に子供や親が不信感を抱いているとき
? 子供一人一人の個性を認め,生かそうとする姿勢が教員に不足しているとき
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子供に向かい合う日々の姿勢を反省する視点としたい。
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注)これまでの記事は〈タグ「新しい先生」〉で
注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。
【関連】
◇いじめ問題を含む子供のSOSに対する文部科学省の取組(文部科学省)