集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『なぜ?どうして?算数のお話』(算数のお話研修委員会・編著)

桜1114。 天気のよい,寒い日でした。冬が近づいているようです。  四季桜と同じように咲いていたサクラが,今も花を付けています。  いつまで咲き続けるのでしょう。春になって花を咲かせる“ちから”は大丈夫でしょうか。  表紙に“「算数」がもっと楽しくなるお話が33話”と書かれた『なぜ?どうして?算数のお話』(学研出版・刊)を読みました。
 昔の人々がどのように算数や数学をつくりあげてきたのかということや、ふだんの生活や身の回りに応用されている算数や数学の考え方や理論など、読んで楽しく興味深いエピソードを紹介する。算数が苦手な人でも楽しく読めるお話を多数収録してある。
 33話が,数字の誕生から計算,量,そして面白い話,数学者の話までを5つ(5章)に分けて紹介しています。  文字が大きく,漢字にルビが振られて,優しく語りかけるような文体です。話に合わせたイラストがあり,内容がよくわかります。話は一つ一つまとまっていますので,興味のある話題から読むことができます。  知っている話でも,そこに「えっ,そうなの」という話題がありました。  最初の「どうやって数を数えたの?」では,大昔に体を使って数えたという話が出てきます。体を使ったことは知っていましたが,
 ものの数が五個なら右手の(略) これなら,二十二まで数えることができますね。
と22まで数えたことあり,イラストでも紹介されていて,よくわかりました。  子供向けの本ですが,大人の方にもお薦めです。  「算数は嫌いで…」という方が読んで,「こんな話があるのか…」と算数に興味がわいてくると思います。  みなさん,算数・数学って,楽しいですよ。  読書メモより
○ 最初に見た四つの記号のうち,最初にできたのは,「−」の記号です。(略)  次にできたのは「+」です。これは(略)  「×」は(略) 「÷」は(略) ○ 一番大きな単位が「無量大数」です。もともと仏教の言葉で(略) ○ たった四つの分銅で何gまで量れる? ○ 「初めに,生まれたばかりの一つがい(おすとめす)のウサギがいます。一つがいのウサギは,二か月目から必ず,毎月一つがいの子どもを生むとします。また,ウサギが死ぬことはないとするとき,一つがいのウサギは一年後に何つがいになっているでしょう?」 ○ 今のコンピュータにつながる「EDVAC」です。  ノイマンはこのとき,おくさんに笑って言いました。「これで世界で二番目に速く計算できるヤツができたぞ。」 ○(監修のことばより) こうして疑問を感じたことを自分なりに考えてみるという体験はとても大切なことだと考えます。(略) まず一度自分で考えてみて,それから読んでみるとお話の面白さが二倍になると思います。
   もくじ 算数のはじまりのお話  数字がなかった時代どうやって数を数えたの?  数字はなぜできたの?  算用数字と「0」はいつできたの?  など  算数の知識(1) 大きな数の単位 小さな数の単位 数と計算のお話  十進法ってどんな数え方なの?  引き算でものを数えることはできるの?  紙をおっていけば月に届くって本当?  など  算数の知識(2) かけ算ピラミッド 量と測定のお話  なぜ一年の長さは三百六十五日なの?  どうして一日は二十四時間なの?  長さを測るときなぜメートルを使うの?  など  算数の知識(3) たった四つの分銅で何gまで量れる? 算数のおもしろいお話  なぜアキレスはカメに追いつけないの?  ミロのビーナスはどうして美しいの?  テスト用紙はなぜ半分に切っても同じ形になるの?  など  算数の知識(4) 昔の計算機そろばんのはじまり 数学者のお話  お風呂で大発見した偉大な数学者 アルキメデス  新分野を開いた最大の数学者の一人 ガウス  数学、物理、思想の分野に才能を発揮した パスカル  など  算数の知識(5) 解けるまで三百五十年! フェルマーの最終定理 監修のことば