『森おばけ』(中川李枝子・著/山脇百合子・え)
天気のよい暑い日でした。
気になるけど,聞けないでいること。
子供達に「夏休み,一番の思い出は何?」と尋ねたら,どんな答えが返ってくるでしょう。
大学生に「今年の夏,一番の思い出は何?」と尋ねたら,どう答えてくれるでしょう。
あなたの思いでは?
児童書コーナーに,木の枝・葉の表紙が目立つ『森おばけ』(福音館創作童話シリーズ)がありました。初版が1978年で,この本は2020年10月の第40刷でした。
初めて手にする図書だと思いますが,“長く愛されている本”のようです。
読み終えてから分かったのですが,著者は『ぐりとぐら』の作者で,有名な児童文学者でした。
森で暮らしていたおばけの一家,ふらりさん,すらりおくさん,ひらりぼうや,ゆらりおばあさんが引っ越します。
引っ越した先は,“山王小学校一年一組の教室”にある三角戸棚の一番上でした。
そこで出会った子供達,そこで見たこと,出来事…
「おとうさん,これぜんぶ 森おばけだよ。ぼくたちのこと かいてくれたんだ。」 「おやおや。」「まあまあ。」「これはこれは。」「へえ。」「ほほう。」「あらあら。」 ふらりさんと すらりおくさんと ゆらりばあさんは,一まいずつ見ていきます。何を見ているの… 何で描いてくれたの… この後は… 森のおばけの一家と一緒に,森そして街を旅してみましょう。 子供達そして昔の子供に楽しんで欲しいお話です。