集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

子供の学びを…。(もしも校長だったら)

花0913。 午前中,雨が降りましたが,曇りの日でした。気温は高くないのですが,蒸し暑く過ごしにくい一日でした。  秋の教育実習が行われる時期になりました。  新型コロナ禍で春の「教育実習が中止」されたり,8月11日の文部科学省通知で「教育実習なしも可能」となったりしており,教育実習を行う学生は,その日を待ち望んでいます。  実習生が授業づくりを考えるとき,そのベースは「大学での学び」と「これまでの経験・体験」です。そこで精一杯に考え,授業を組み立てます。  ところが,実際の“学校の新しい生活様式での授業”を知りません。マスクやフェイスガードを着けているから「活舌よく声を出そう」「聞き取りやすい言葉を使おう」などの準備はできますが,後は“今まで通り”のようです。  実習の授業をともに考えました。 ○「教え込み」「話し過ぎ」になりがち
→ 何が拙いのか。どこが拙いのか。
○子供の「活動」「考え・思考」「まとめ」を作ろう
→ 何を。どこに。どのように。 → どのような価値や意味があるか。
○子供に「話し合い」と「コミュニケーション」をさせよう
→ いつ。どのように。どんな内容を。
○話し合ったことを「発言・発表」させる
→ どこ(時・場)で。どのように(方法・物)。どのような準備で。 → 子供はどのように聞くか。メモをするか。
☆それぞれの場面で,教師は「何を見て」「何を聞く・聴く」のか
→ この授業で,教師(あなた)の求める子供の姿と子供の視点・発想は合っているか。
 “活動・話し合い・コミュニケーション”を考えるとき,現在の学校の対応により変わっており,大きな違いがあるようです。ある自治体の改訂されたガイドブックでも,
 当面の間,授業は黒板の方向を向く形で行い,グループ学習等の活動は必要最小限に留める。
とグループ活動は限定されています。  また,文部科学省のマニュアルVer.4でも,レベル2で
・ できるだけ児童生徒の「接触」「密集」「近距離での活動」「向かい合っての発声」 について、可能なものは避け、一定の距離を保ち、同じ方向を向くようにし、また回数や時間を絞るなどして実施します。 ・ できるだけ個人の教材教具を使用し、児童生徒同士の貸し借りはしないこと。
とあり,レベル1も参照が求められています。  実習生が思い描くペア・グループ活動を入れた授業は,難しそうです。  そこで,
○ 何を話すか,聞くか。→それが授業で…。 ○ 「ここぞ」を見直す。ペア・グループとの違いが…。 ○ 「ここで」できることは…。
 これまで,形式的に考えていて実習生が,「個人で学ぶ…」「ペアで学ぶ…」「グループで学ぶ…」ことの意味を考える機会になりました。  話は逸れますが,新型コロナ禍で出される文部科学省からの通知の話題です。  「新型コロナウイルス感染者に対する差別や偏見,誹謗中傷等を許さない」と文部科学省もメッセージを発していますが,「新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル〜「学校の新しい生活様式」〜」はVer.4に改訂されても,“変わっていない”気がします。差別は…。  以前,防災訓練に関わって,“災害後の対処”が中心だったものを“災害予防の訓練”に重点を変えたらどうかと述べました。  新型コロナウイルス感染症について“予防対策の徹底”がされていますが,修学旅行で2週間の行動制限の提案と同じ発想で,“事後(感染後)の対応・対処”を大きく扱ってはいかがでしょう。  それにより,子供達の「想像力」を磨くことです。その想像力により,子供達が偏見を手放していくきっかけを与えられるでしょう。  先日,修学旅行を終えた校長先生が
 三日間の修学旅行が無事終了しました。 (略)  今回、感染症対策をとって旅行を実施しました。現地では、私たちが想像する以上の厳しい感染症対策が取られていました。特に東京ディズニーランドの入場制限やソーシャルディスタンス対策はかなり徹底したものでした。また、心配していた民宿の対策も実に見事でした。私たちも生徒も大いに学ばせていただいた三日間でした。(略)
と述べていました。  修学旅行まで検討を繰り返し,子供達が「安全」に参加できるよう準備をされたと思います。  旅行先の「想像する以上の厳しい感染症対策」に学んだことは大きく多かったと思います。ここ(業者)では「安全」は当然で,お客さんに「安心」を与えられるようにされているのでしょう。  これまでの学校が「地域に開く…」「地域との連携…」を行ってきたとき,そこでは“内輪の論理(判断)”で組み立てられ,その中で行動してきたと思います。それで,困ることはありませんでしたし,地域の方も協力いただけました。  先の旅行先の対応は,“不特定多数の相手”の「安心」を得られるものです。この体験は,これからの活動の「想像力の基」を創ってくれるものと考えています。  「安全」は,規準やマニュアルをもとに,“発出側”が判断をしています。それを受け手側も受け入れます。  「安心」には規準やマニュアルはなく,“受け手側”が心情で判断をします。発出側の思い通りではありません。  新型コロナ禍では,安全」を前提(当然)として,どのように「安心」な環境や活動にしていくのかが重要です。  新しい“教育活動”で,子供の学びが広がり深まっていくことを愉しみにしています。 【これまでの「もしも校長だったら」(集団「Emication」)】   ◇今だからこそ…。(もしも校長だったら)(2020/09/04)   ◇次に向かって考えるのは…。(もしも校長だったら)(2020/08/29)   ◇情報への対処・手順は…。(もしも校長だったら)(2020/08/11)   ◇「育む」のは子供だけじゃない。(もしも校長だったら)(2020/08/03)   ◇斎藤喜博氏の「言葉」から。(もしも校長だったら)(2020/07/29)   ◇連休,夏休み…。「今が旬」。(もしも校長だったら)(2020/07/15)   ◇先生が「学ぶ」こと。(もしも校長だったら)(2020/07/14)   ◇修学旅行をどうする。(もしも校長だったら)(2020/07/05)   ◇夏休みまでに。(もしも校長だったら)(2020/06/26)   ◇学期末・夏休みに向けて。(もしも校長だったら)(2020/06/19)   ◇再開2週目の学校で…(もしも校長だったら)(2020/06/12)   ◇「再開した学校は?」(もしも校長だったら)(2020/06/03)   ◇オンライン学習 3(もしも校長だったら)(2020/05/24)   ◇オンライン学習 2(もしも校長だったら)(2020/05/21)   ◇オンライン学習 1(もしも校長だったら)(2020/05/20)   ◇学校再開に向けて 3「学習・活動 2」(もしも校長だったら)(2020/05/19)   ◇学校再開に向けて 2「学習・活動」(もしも校長だったら)(2020/05/17)   ◇学校再開に向けて(もしも校長だったら)(2020/05/15)