集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『説明は速さで決まる』(中村圭・著)

花0315。 昨日の雨が上がり,晴れた日になりました。  今日は用事があり,それをして過ごしました。  先日,就職指導の手伝いをするなかで,“言葉やコミュニケーションを育む”ことを話題にしました。その後に手にした『説明は速さで決まる ~ 一瞬で理解される「伝え方」の技術 ~』(きzぅな出版・刊)です。  “説明の悩みは「速さ」が解決する”ことが,
 働く時間は短くし,しかし成果は大きくするという「生産性向上」を求められ,(略) 「相手の時間を大切にする」という感覚です。 ・ いきなり長文のメッセージを送ったら重いだろう ・ 上司に30分時間をもらったけど,短く報告できれば相手に時間の余裕を与えられるんじゃないか ・ そもそも最短で伝えるにはどうしたらいいんだろう?  こんな感覚をもっている人かそうでない人かは,送られてくるメールやメッセージを見れば一目瞭然です。
と,“現代(これから)に大切な感覚”をもってスキルを磨くことを述べています。  各章の扉を開くと,ここまでの内容がグレーの背景で10行ほどでリードになっています。章の終わりには大文字でコピー(キーワード)があり,裏面に「章のまとめ」が箇条書きされています。  読みやすい構成になっており,ここを読むだけでも,本書のポイントが伝わってきます。ここを先に見て,読み始める箇所を選ぶのもよいかもしれません。  よく聞く「ポイントは3つあります」の表現は時代に合わないと述べており,ちょっと驚きました。
 この「ポイントは3つあります」という説明の仕方は,これまでの時代においては素晴らしいやり方だったと思います。 (略) ただ,3つのポイントは「速い説明の時代」という観点から考えると,致命的な欠点があります。
 話やプレゼンで活用し,“よい反応”を感じており,文章に納得がいきませんでした。  けれども,大学生と話をしていると,これまでと違う反応があり,それが著者の指摘する“致命的な欠点”から来ているとすれば,同意することが多々あります。「速い説明の時代」のなかにいるのです。  “コピーライターの技術”を活用することで「相手に伝わる説明」のスキルを,著者がわかりやすく述べています。  本書を読み,「書いてから削れば洗練される」など,説明(主張)に同感し,よく分かりました。  しかし,第1章,2章と“もやもや”がありました。スキルはテキストだけでは上達せず,畳の上では泳げないのです。  後半になって出てくる例文(具体例)が,ここで欲しい気がしました。“速い説明の時代”だから…。
○音読で「流れ」の悪いところがわかる ○ルックス重視で読みやすさがアップ ○書いてから削れば洗練される ○「透明ルート標識」のつくり方   時代,挑戦,卒業,出会い,力… ○脳内ナビ・ワード   たとえ話,ニュー慣用句,数字,体験談 ○無意識クラクション   重ねる,落差をつける,問いかける,韻を意識する,ズラす
などのスキルを使って,自分の説明を組み立て直してみませんか。
   もくじ はじめに 説明の悩みは「速さ」が解決する 序章 説明にスピードが求められる時代になった 第1章 ターゲット思考 第2章 最速説明マップ 第3章 透明ルート標識 第4章 脳内ナビ・ワード 第5章 無意識クラクション 終章 シチュエーション別で見る「説明のコツ」 おわりに
【関連】   ◇中村圭@コピーライター (@keiokei)Twitter