集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『こども論語とそろばん』(齋藤孝・著)

飼料1021。 朝から雨模様の天候で,気温が上がらず寒い日になりました。  明日,天皇陛下が即位を広く披露するための「即位の礼」の中心となる儀式「即位礼正殿の儀」が,皇居・宮殿の「松の間」で行われる予定です。  明日は,国民こぞってお祝いするため,今年に限り国民の祝日となります。  “声に出して読んだら”よさそうな『自分で考えて行動しよう! こども論語とそろばん』(筑摩書房・刊)を読みました。  本書の元になっているのは,渋沢栄一氏の『論語と算盤です。  「あれっ,渋沢栄一って聞いたことがあるような…。」という方もいそうですが,ご存知ですか。  「2024年に新紙幣が登場」として,1万円札の渋沢栄一5000円札津田梅子,1000円札の北里柴三郎が話題になりました。  齋藤氏は,はじめにを,次のように始め,終えています。
 ぼくは『論語と算盤』という本を,ぜひみなさんに読んでほしい思っていました。 (略)  渋沢先生のおかげで,みんなが正しくお金をもうけたので,この国がどんどんゆたかになりました。いまみんなが平和でゆたかにくらせるのも渋沢先生がいたからなんだね。みんなも正しくお金をもうけて,世の中の役に立つ人になってください。
 渋沢氏の本から「一節」を選び,それに“コピー”を付け,「こどもの言葉」にしてあり,「」が付いて右ページ,左ページに「解説」があり,見開きで読みやすくなっています。漢字には,すべてルビが付いています。  「富はすなわち,自己一人の専有だと思うのは大いなる見当違いである(第四章)」では,
《もうけたお金は自分のすきにしていいの?》 「お金はみんなのものなんだ。  だからお金もちは  まずしい人が  いなくなるように  お金を回してあげないと  いけないんだよ。」 「お金をもうけたら 社会に返すのが正しいんだよ (略)」
のように,子供に向けて語っています。  順に読まなくても,気になったところから読むことができます  渋沢氏の言葉に学び,齋藤氏の語りに学ぶ一冊です。
   目次 はじめに 第1章 お金もうけは,いけないことじゃないよ 第2章 人生で成功するには、どうしたらいい? 第3章 何をするにも、「やる気」はだいじだね 第4章 いちばんだいじなことは「信用」だよ 第5章 人生に大黒柱をたてよう おわりに
【関連】   ◇『論語と算盤』(角川ソフィア文庫)   ◇公益財団法人 渋沢栄一記念財団