『万引き家族』(是枝裕和・著)
“梅雨の一日”,朝から湿っぽく,今にも雨が降り出しそうな曇りででした。昼頃から雨になり,しとしとと降り続きました。
今年も,萩の花が咲き始めました。この時期から“秋”まで可憐な花を楽しませてくれます。
第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門でパルムドール(最高賞)を受賞して話題となった映画『万引き家族』を是枝裕和監督自ら小説化した『万引き家族』(宝島社・刊)です。
「盗んだのは、絆でした。」 とある住宅街。柴田治と息子の祥太は、スーパーや駄菓子店で日々万引きをして生計をたてていた。 ある日、治はゆりという少女が家から閉め出されているのを見かねて連れて帰ってくる。 驚く妻の信代だったが、少女の家庭事情を案じ、一緒に「家族」として暮らすことに。年金で細々と生きる祖母の初枝、JK見学店で働く信代の妹・亜紀。 6人家族として幸せに暮らしていたが、ある出来事を境に、彼らの抱える 「秘密」が明らかになっていく――。映画を観ていませんが,この本は原作ではなく“違い”の少ない内容だと思います。 この家族の暮らしに思いを寄せながら,“楽しく”読みました。 書評を読むと,
○この映画は、ボソボソとしてセリフが聞き取れない事がある。それが大事な大事な場面でもだ。本を読むと、監督の意図がハッキリわかり、ウッと唸らせられた。 ○映画にはなく、小説版にだけ描かれている内容はいくつかあります。 家族全員で海に出かけた際、砂浜に敷いたシートの上で祖母・初枝(演:樹木希林)が一人で小さくつぶやいた言葉は「◯◯◯◯◯◯」 ※映画では音声がありませんが、小説ではつぶやいたセリフが明らかになっています。 映画終盤。治(演:リリー・フランキー)がバスに乗った祥太(演:城桧吏)を見送るシーン。祥太がバスの中で言った言葉は「◯◯◯◯◯◯」 ※こちらでも同様に、祥太のつぶやいたセリフが小説で明らかになっています。などと書かれていました。 この本を読んでから映画を観ると,新しい気づきがあるかもしれません。 映画を観ましたか。 この本,読みましたか。 【関連】 ◇万引き家族 宝島社の公式WEBサイト(宝島チャンネル) ◇是枝裕和監督 最新作『万引き家族』公式サイト(GAGA)