めんたいぴりり。「おはぎ」と「ぼた餅」。
朝から雨でした。激しくはありませんが,強く降ることもありました。夕方になり雨は上がったようですが,“湿った景色”のままでした。
今日は休みでダラッと過ごす一日でした。
以前から気になっていたドラマ『めんたいぴりり』のエピソード1と2を一気に観ました。明太子「ふくや」の創業者 川原俊夫氏をモデルに制作されたドラマです。
釜山で生まれ育った俊之と千代子が出会い,青春を過ごし,そして戦争。戦後,博多に食料品店「ふくのや」を構え,二人の思い出の味をもとに“味の明太子”を作り出し,福岡を代表する食べ物に育てあげる姿が描かれています。
主人公の海野俊之を博多華丸さん,妻の千代子を富田靖子さんが演じ,笑いと涙をあふれていました。
明太子が食べたくなり,博多・中州へ行ってみたくなりました。
みなさんご覧になりましたか。新年には劇場版が公開されるそうです。
お彼岸に「おはぎ」を食べましたか。
この時期になると,薀蓄(うんちく)を語りたくなってしまいます。でも,語る相手もないので,今年もここへ。
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秋の彼岸の食べ物というと「おはぎ」で,春の彼岸には「ぼた餅」です。
この二つは似ているような気がしますが,いかがですか。
調べてみると,「おはぎ」と「ぼた餅」は“同じ”ものだそうです。
萩の季節(秋)のお彼岸に食べるものが「おはぎ」で,牡丹の季節(春)のお彼岸に食べるものが「ぼた餅」なんだそうです。
牡丹の季節(春のお彼岸)は,あずきの粒をその季節に咲く「牡丹」に見立てました。萩の季節(秋のお彼岸)は,あずきの粒をその季節に咲く「萩」に見立てました。
いずれも,小豆の赤色でもって邪気を払うことができるという信仰から,お彼岸に食べる風習が定着したといわれます。
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この「おはぎ」と「ぼた餅」については,他に
・「あんによる違い説」……小豆あんをつけたものが「ぼたもち」,黄な粉をまぶしたものが「おはぎ」 ・「あんの状態による違い説」……こしあんをつけたものが「ぼたもち」,つぶあんが「おはぎ」 ・「大きさによる違い説」……丸くて大きいものが「ぼたもち」,小ぶりで長めに作られたものが「おはぎ」 ・「米の状態説」……もち状態なのが「ぼたもち」,つぶつぶが残っているものが「おはぎ」という説もあるそうです。 いずれにしろ,季節の変わり目である彼岸に,無病息災を祈る意味を込め小豆を食べることが風習になったのだと思います。 ======================================== あえて「食育」と言われるようになっていますが,特別なことをしなくても,暦に合わせた“日本の習慣”を大切にして生活していくことで十分なのではないでしょうか。 懐古主義というのではなく,“先人の知恵”に学ぶことは,生きることを学ぶことだと思います。 現代の子供達には,“季節を味わう”機会は,どれだけあるでしょう。 “便利”や“面倒”という気持ちが先に立った生活では,季節を味わう“喜び”は追いやられてしまっているような気がします。 三世代で暮らす家庭が多い地域でも,季節を味わう機会が失われているかもしれません。 子供達に,季節を味わう“喜びを伝える”のは,大人の役目だと思います。 この子の前にいる「あなた」です。お願いします。 【関連】 ◇めんたいぴりり2オフィシャルウェブサイト(テレビ西日本) ◇めんたいぴりり(Amazon.co.jp)