『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子・著)
朝は曇り空で今にも雨が降り出しそうでした。やがて雲が切れ,昼頃には“晴れ”となり,午後は青空で暑い日になりました。
大雨の地域,台風が近づいている地域,雨不足が心配される地域,真夏日のところ…
日本の天気は,どうなっているのでしょう。
“安定した天気”は,ないのかな。
夕食に,初物のミニトマト,インゲンがありました。
彩り豊かな食が増えてきました。“大地の恵み”に感謝
「AI」という言葉は,映画(2001年)のタイトルで初めて目にしたのだと思います。
そこに登場する“ロボットの世界”は,何となく怖く,こうありたくないと思い,その後も「AIが人類を滅ぼす」などの話に不安を持ちました。
世間に流布するAIのイメージや未来予想図が、実態とかけ離れている――著者はそう憂慮する。 AIが神に代わって人類に楽園をもたらすことはないし、逆に人類を滅ぼすようなこともない。しかしいまある仕事の多くが今後、AIに代替されるのもまちがいない。そしてその未来はすぐそこまで迫っている。と,AIについて「神にならない」「人類を滅ぼさない」「シンギュラリティは到来しない」と『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社・刊)が述べています。そして,これからを“生きる”ために必要なことが…。 話題作ですが,書評では「なるほど。そうだ。」という声と,「それはおかしい。AIの前提が違う。」との声の両方がみられるようです。 日常的に「AI」という言葉・表現を聞くようになりましたが,それが何かは,よく分かりません。 また,テレビ番組で「AIが出したのは…。」と説明し,それに納得しているようすには疑問を感じています。 そういう点からは,「AIはまだ存在していない」「AIは人工知能。あくまで計算機」「AIは四則演算をしているに過ぎない」という説明に納得です。 納得しつつも,「これからのAIは…。」を思い,そしてリーディングスキルテスト(RST)から明らかにしている“教科書が読めない子ども”は,AIに“生きる場”を奪われるとも思います。
○ 今はまだ「自ら検索し,情報を読み取り,比較できる賢い消費者」だけが,情報の非対称性を見破り最適化しているだけですが,AIに任せると「誰もが」そうできるようになります。そうなると,ほんの僅かな無駄なコストが企業にとって命取りになります。 ○ たぶん,「総務」とか「会計」とか「商品開発」のように名刺を見たら何をしているのかわかるような仕事は,何をしているかわかるが故に,AIに代替えされやすく,先細って行くと思われます。けれども,「何の仕事とはっきり言えないけれども,人間らしい仕事」は,AIに代替されることなく,残っていくのです。「今」そして「これから」,取り組むことは…。 それを考える視点や情報のつまった一冊です。まだ読まれていない方は,ぜひ。
目次 はじめに 第1章 MARCHに合格――AIはライバル 第2章 桜散る――シンギュラリティはSF 第3章 教科書が読めない――全国読解力調査 第4章 最悪のシナリオ おわりに【関連】 ◇ 新井紀子/ Noriko Arai @noricoco(Twitter) ◇新井 紀子(研究者 - researchmap)