先生,“バランス”はとれてますか。
気温がぐんぐん上がり“暑い日”になりました。真夏日を記録したり,「今年最高」であった所が多くあったようです。
◇日最高気温一覧表 愛知県(気象庁)
当地も“暑い日”ではありますが,過ごしやすい高原の天候でした。
ゴールデンウィークを終え2週間,気持ちが“余裕なく,いっぱい”という方が出てきているようです。あなたは大丈夫ですか。
学校では,新年度のリスタートが上手くいかず,授業や運動会・体育大会の練習が進まないということもありそうです。
深呼吸や瞑想で一息ついても,しばらくすると繰り返してしまいそうです。
少し前の本ですが,『教師の力はトータルバランスで考える』(佐藤正寿・著/さくら社・刊)を読んで,先生の「すがた」を見つめてみてはいかがですか。
著者の佐藤氏は,授業名人です。これまで小学校の先生でしたが,この春から東北学院大学文学部教育学科の教授で学生の指導にあたっています。
佐藤氏は,教師に必要な力を「授業力,学級経営力,人間関係力,学校経営参画力,仕事力,研鑽力」の6つとして,その意味と関連性をていねいに説明しています。
佐藤氏の豊かな実践からの「具体的方策」が載り,6つの力のレーダーチャートを示し,「基本」「ポイント」「発展」の3点から述べられています。
1項目が見開きとなっており,章,項目順に,佐藤氏の思考(主張?)に合わせて読むのもよいでしょうし,気になる項目を選んで読むのもよいでしょう。
“今の自分”に合わせて読むことができます。
ちょっと苦しんでいる先生,今のレーダーチャートが大きく歪んでいたり,大きな凸凹がありませんか。
そのバランスを,少し小さく調えてはいかがでしょう。
レーダーチャートを外に広げるのは,元気が出てきてからでよいのです。
教員は,「学び続ける人」でなくてはならないと思います。
しかし,学んでいるだけではダメです。それを「実践する」ことが重要です。
初めて教壇に立った「先生」は,教員という仕事を学べます。
多少の経験を積んだ若手の教員は,自分に慢心がないか見直すことができます。
中堅の教員は,ミドルリーダーとして,若手の指導を考えることができます。
ベテランは,…。
そして,保護者も読んでいるかもしれない一冊。
すべての教員にお勧めです。
もくじ 序 教師の力はトータルバランスで考える 1 幅広いスタイルで意欲をアップする授業力 2 布石から子どもたちが磨き合う学級経営力 3 子ども・保護者・同僚と創る人間関係力 4 チームに貢献する学校経営参画力 5 日々ブラッシュアップする仕事力 6 教師として未来を見据える研鑽力【関連】 ◇社会科教育を考える(佐藤正寿氏のブログ)