1年間を終えるとき(1985年)
天気予報通りに,朝から雨が降っていました。その雨が昼近くになり,激しく降り出しました。道路に川のような水の流れができ,水田は一気に“池”のようになりました。
その後も,多少は弱まりますが,激しい雨が夕方まで続きました。
雨のあと寒くなる予報がされています。
真冬のようなことはないでしょうが,気温の大きな変化に体が驚いています。
体調管理に気をつけましょう。
3月になり「卒業」と「修了」そして「進学・進級」のときが近づいています。
小学1年生の学級通信(1985年)では,3月中旬に「一年生の終わりに」の記事を3話載せました。
子供達の一年間を振り返りながら,保護者の方に「子供の成長」について一緒に考えたいと思い綴りました。
その1回目です。
“進歩”について 「子供の持っ力は,無限だ」といわれます。しかし,一人ひとり,子供の持つ力には,違いがあるように思います。環境によるのか,遺伝なのか,その子だけに備わったものがあります。他の子が教えてもらっても,同じようにはなかなかいきません。 また,続ける子供,最後までやり通す子供,こういう子は,努力することによって,自分になかった力を,自分のものにしていきます。 しかし,その努力の仕方が分からなかったり,最初は続けても効果が表れずに,あきらめてしまうことも多いようです。 昔から,『石の上にも三年』という諺があるように,なかなか結果は出てこないものです。鉄棒でもそうですが,さかあがりができる子供は,必ず練習をしています。練習もしないで,「ぼくは,できない。ダメだなあ。」と言う子がいます。三年続けなくても,せめて百回ぐらいはやってみたいものです。やれば,それなりに,道が開けてくると思います。もちろん,効果的な練習と,そうでないのと,上達ぶりには違いがあると思います。 努力は,毎日積み重ねていかなければなりませんが,効果は,毎日表れません。「努力は段階的に重ねなければならないが,進歩は加速的に訪れる。それは,努力を回数で表したら,百回を越える頃である。」(向山洋一氏の説)と言う人がいます。落語家の修業に「小咄百回」,和裁の修業にも,「まず百枚を縫え」というのがあるそうです。 ひょっとしたら,この具体的な“百”というのは,すべてのことに通じるのではないでしようか。今,行き詰まっていることに,この百を目安して,自分から挑戦していけば,満足いく答えを得られるのでは?「もう古い!」と言われるかもしれませんが,成長には節目があり,それが「100回」「1000回」あたりであると今でも思っています。 このような「取り組みを継続する」「努力を続ける」「挑戦を続ける」ことができる子になるには,学校教育が果たす役割が大きいと思っています。 先生! 一年間の指導・活動を終える今,学級の子供達は成長しましたか。