『きみが来た場所』(喜多川泰・著)
朝,曇った天気でしたが,日差しも感じることができ,天気予報ほどには寒くありませんでした。
今日は事業報告,税務処理の準備を,これまでとの違いに戸惑いながら進めました。捗りませんでした。残念。
著者「喜多川泰」から手にした一冊『きみが来た場所 Where are you from? Where are you going?』(Discover・刊)です。
ところが,読みだすと「あれっ」「読んだことあるような…」と,物語に覚えがあります。
でも,第1刷が2017年1月とあり,この時期に読んでいなはずです。
読んでいればブログに書いているだろうからと,調べましたがありません。勘違いのようです。
でも,読んでいくと何となく…。不思議です,“キャンディ”をなめたのでしょうか。
「久しぶりに家族に会いたくなりました」 今を生きるすべての人に伝えたい、受け継がれる覚悟と絆のキセキ。家族に思いをはせる一冊です。会社を辞め、子供たちの生きる力を育てる塾を立ち上げた秀平。家族を支えながらも経営がうまくいかず、不安な毎日を過ごしていた。
そんなある日、口に入れると「自分の先祖が体験してきたこと」が夢となってあらわれる「ルーツキャンディ」を手に入れる。
秀平は祖父たちの生き様、決意、つないできた命の奇跡を知るなかで、これから自分の子として生まれる新しい命と、塾の子供たちに伝えなければならない大切なことに気づいていく。
連休にいかがですか。
抜き書き
いつもなら,いろんな種類ののど飴がそこに並んでいるのに,その日に限ってその棚が,ほとんど空になっていて,たった一つだけしかのど飴が残っていなかった。「これ一個だけですか?」
修平はレジの向こうで居住まいを正して微笑んでいる女性に尋ねた。その店員は,言葉を発することなく,微笑んだままゆっくりとうなずいた。
「ルーツキャンディ…渡利製菓…?」
初めて見る商品だった。
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「妻の話をしていたときに彼女は,大丈夫だと言った。ということはやはり…」
修平はたまらず立ち上がり,となりの車両に消えたそのワゴンを追いかけた。
二両先まで行ってみたが,ワゴンも女性もすでにそこにはいなかった。
この短時間にこれより先まで行っていることは考えられない。
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(あとがき) 将来を素晴らしいものにするためには,不確定の未来に対して,僕たちが勇気をもって一歩踏み出し,次の世代に本当に残してあげたいものの種を,つまり「希望の種」をまき続けていくことが大切です。
いつか,未来の人たちがこの時代を振り返ったときに
「あの時代の人たちのおかげで,今の幸せがあるんだ」
と言ってもらえるように。
そんな希望の種をまき続ける毎日をおくることにこそ,僕たちは生きている実感,幸福感があるように思います。
目次昭和五十一年夏
序章 平成二十三年夏
Candy
大波にのまれる小舟 昭和二十年七月
振り子
覚悟 昭和二十年九月
受け入れよう
愛するものがいればこそ 昭和二十年七月
鏡に映る自分
出会い 昭和二十五年
集中
確率 昭和四十四年
原因と結果
希望の塊 昭和四十五年
大切にするから
二つの使命
再会
Another Story 別の物語の始まり 平成二九年一月
あとがき
新装版あとがき