『笑って、泣いて、考えて。永六輔の尽きない話』(聴講生 さだまさし)
朝から雨が“しっかり”降りました。
乾燥気味で暑い日が続いていましたので,何となくほっとする感じの雨でした。
明日も雨のようです。
「また雨か」「まだ雨か」と言ってしまうのかな…。
歌手のさだまさし氏と永六輔さんとの「最初で最後の」公式な場での対談をまとめた『笑って、泣いて、考えて。 永六輔の尽きない話』(小学館・刊)です。
さださん,永さん,それぞれに知っていますし,歌を聞いたり本を読んだりしてきました。でも,その二人が“一緒”なのは印象にありませんでした。
だいたい,普段から,永さんと話をするのは,偶然が重ならないと難しいんです。どこかでバッタリあって話し込む,というのが常でした。 「まさし,時間ある?」 永さんにこう聞かれたら,なくても「ある」と答えます。で,永さんはせっかちだから,矢継ぎ早に聞いてくる。 「30分? 1時間? 2時間? 3時間? 半日?」 「1時間」と答えると,「わかった,1時間で話す」と話が始まる。今回の対談は,“お尻の時間を決めずに行った”というもので,あちこちに話が飛びながら,とりとめもなく続いていきます。 永六輔氏の好奇心,行動力,人間関係,仕事の秘密,ヒットの舞台裏など,この対談で初めて明かされたこともたくさん…。
さだ 永さん,○○はできたんですか。 永 その話をすると長くなるけど。 さだ もう慣れました(笑)。という場面が何回も出てきます。 この本を読んで,これまでも“特別な関係”をもってみえたことが分かりました。そして,そこに特別な世界(?)があったようです その二人の会話から「ものを考える」ことができました。 二人の会話を楽しみませんか。 読書メモから
○ そしたら宮崎さんが烈火の如く怒り出した。「男は恥ずかしいことはせんわい。恥ずかしかったら辞めろ」。そう言われて,それで作詞を辞めてしまった。(永) ○ 永さんは大きなステーションですね。言ってみれば,ターミナル。永さんの好奇心と行動力に吸い寄せられて,みんなそこに集まってきちゃうんだ。(さだ) ○「先達が残してくれたら自分たちで拾っていける」(さだ) ○「話は百遍すれば芸になるらしい。今が30回目だから,あと70回(笑)」(永) ○「敵30%,味方30%,残りの40%はどうでもいい人」(さだ) ○ 僕は,どんなつらい場面でも,笑いが救うことがあると思ってる。できれば笑っちゃいたい。だから病気のことも笑って話をする。(永)
目次 「思わず大爆笑!」 ・黒柳徹子に「ごめんね」事件 ・「歩こおぅおぅおぅ」で坂本九と大げんか ・渥美清は「浮浪児のあんちゃん」 ・永六輔じゃなくて井伊直弼? など 「あの話の謎が解ける!」 ・作詞を辞めた本当の理由 ・みんなが歌える歌であれ ・「温かい」と「冷たい」しか口にしない ・2020年パラリンピックに出たい! など 「生きるヒントにも!」 ・酒が飲めないなら「杯をわたる風を飲め」 ・「人と人とのターミナル」でありたい ・会話が病気のリハビリになる ・百遍繰り返せばネタになる ・つらい場面も笑い飛ばせばいい など