集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『おべんとうの人』(阿部 了・著)

水草0520。 天気のよい“暑い日”になりました。  まだ“発汗する体”になっていない感じです。今日のような天気が続いて,暑さを心地よく感じられる体になるのでしょうが,加齢とともに…。  暑い夏がやってきた。  著者名「阿部 了」を見たとき,どこかで見た,聞いたような気がしました。  「誰だったかな?」と思いながらタイトルを見て,テレビ番組が思い浮かびました。NHKテレビの「サラメシ」です。  この番組の写真家として登場する方です。  本を開くと,まさしく“その人”でした。本は,『おべんとうの人』((木楽舎・刊)です。  「サラメシ」は,働く人のランチを取り上げた番組で,街頭インタビューや一緒にランチしたり,職場のランチを取材したりした様子が流れます。楽しみにしている番組の一つです。  職場へカメラを手に出かけているのが阿部氏です。  あとがきに取材へ出るようすがありました。
 いつものように連絡が入る。その後ロケが近づくと,担当ディレクターからは,「お弁当を撮影する場所ですが……」とか「全部で7人ぐらいの工場です」などと,最小限の情報が。「え,それから?」と,いろいろ聞きたくなるのであるが,あまり現場のことを知って欲しくない様子は,どのディレクターからも感じられるので,あえて事前に調べないで,僕も現場に臨むのである。
 わくわくする感じや驚きがあるのは,先入観なしに“見たまま”,“聞いたまま”が切り取られているからだったようです。  本書は,これまでの取材した「人」と「おべんとう」の話から紹介されています。  一話の構成は同じです。「たくあんの人」を例にすると,まず見開きに“働く姿”の写真があります。そこに
1300年前の 奈良時代から続く伊賀焼き。 400万年前の古琵琶湖層の 地層からとった土を使って陶器を作る,1832年か築窯の土鍋で有名な長谷園。
仕事・職場の紹介があり,名と職業,場所が記されます。  次の見開き右ページには立ち姿,左ページには弁当の写真です。  次には,右ページで取材からの記事,そこに仕事に関わる写真が2,3枚カット風に入っています。左ページは上下2枚の食事の写真(一部違う項もあり)です。  以上6ページで「べんとうの人」が描かれます。  「おべんとう」を通して,「働くこと」そして「人生」が描かれています。  中高生が読むと,これからの生き方を考えるヒントに出合うかもしれません。  あなたもご一緒に
  *「もくじ」として 肉ばっかりの人 ハートの卵焼きの人 新人 給食から弁当になった人 スープ付きの人たち 奥さんの背中を見ながら食べる夫 カップヌードルと黒パン たまたまハートの人 信州人になれないと言う人 二足のわらじの人 ハレの人 たくあんの人 たわいものない話をする,ママ友二人 うめ星 探す人 なつかしい人 新婚の人 胡麻と黒はんぺんとキスの人 すし屋に通った人 ミシンの脇で食べる人 AD今井くん お裾分けする人たち ビータンの人 16歳の妹に作ってもらう21歳の兄 あげたくなっちゃう人 神主の人 十代の人 自前の人 あとがき
【関連】   ◇サラメシ(NHK)